がんばれコンサルタント! 第570話:コンサルタントが押さえておくべき、「相談」についての原理原則

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「ゴトウさん、お問合せをいただいた方から、今度ご相談を受けることになったのですが、何か押さえておくべきことってありますか?」── コンサルタント起業をされて、まだ日も浅いお仲間の方からのお言葉です。

ご相談と一口に言っても結構いろいろなパターンがありますが、ここで言われているのは、いわゆるスポット相談と呼ばれることが多い、単発のご相談のこと。よく、セミナーの後のスポット相談やお問合せいただいた際に、1~2時間くらいでご相談に乗る…というものです。

コンサルタントになることを目指してがんばってきた方すると、スポット相談はまさに、「自分が目指してきたコンサルタントという仕事の、いわば象徴的な瞬間!」と言えるかもしれません。

多くの場合、「コンサルタント」という言葉から連想するもので言えば、この「相談」こそが、先生としての仕事であり、思い描いてきたイメージそのもの…という方も多いからでしょう。

実際、当社でもスタートの際、一番最初の方はもちろん、初期段階で承ったご相談の方々のことは、今でもよく覚えています。それだけ印象深かった訳ですし、自分にとっても実に大きな出来事だったということです。

ただし、今思えば「いやぁ~、お恥ずかしい。。。」と思うようなことが多々あります。それでも、一生懸命にやっていたことだけは間違いありませんし、月日も経ちまして何卒ご容赦を…という心境です。

それはさておき、「相談」における重要なことが一つあります。あまりにも当然のことなのですが、ズバリ、「聴く」ということです。

何を今さら…と声が聞こえてきそうですが、実際にこのことができない人、もっと言えば「やっているつもりで全然できていない」という人が実に多いのです。

なぜ、そんなことが起きてしまうのかと言えば、理由は実にシンプルです。「自分のことで精一杯」だったりするからです。笑えるような笑えない話です。

相談に乗る側の人が、実は「相談を受けるのがほとんど初めて」ということは、言うに言えない現実で、駆け出しの頃には、相談に来た人以上に緊張していて、まともに相談受けるどころではなかった…というのは、実際によく耳にする話です。

人間、緊張が増してくると色々と妙な症状がでてきたりします。もちろん人によってその出方はさまざなですが、「やけに多弁になる」というのも、よく見られる兆候の一つです。

ご相談に来られた人にしてみれば、「何を質問していいのか、どんなことを話せばいいのか、いまいちわからない」ということはよくあることです。

なにせ、「年に5回も10回も、しょっちゅう相談している」というような相談マニア? のような人であれば、次から次に質問してくるかもしれませんが、そのような人は極めて稀と言わざるを得ません。

たとえ経営者であっても、相談に慣れているという人はむしろ稀で、いざ質問しようとすると「えっと、何をどう話して…」と詰まったりすることは、決して珍しくありません。

こうした妙な空気感の中で、中途半端というと語弊がありますが、うまく質問できていないかもしれないときに、一方の「ほとんど初めて質問に答える人」からすれば、体面を保つための意識が強烈にでてきて「よく分かっていない質問に対して」勝手にベラベラ良く喋る…ということが起きてしまうのです。

要は、「整理されていない質問」に対して、「よく理解もせずに答える」ことが起きる…ということです。当然ながら、まとも返答になる可能性は低く、困った結果になることも…。

実は、ある程度先生をやっている人でも、似たようなことが起きることもあります。それは、似たようにみえる相談をたくさん受けるため、「答えがスグに見えるように感じる」ということも少なくないからです。

100件、200件…とご相談を受けていると、だいたい似たようなケースというものが見えてきたりします。これはこれで経験値を積んだからこそなせる技ですから、決して悪いことではありません。

しかし、「本当に他の人と同じケースなのか?」という、根本の問題があります。そう、「聴いてみなければそれは分からない」という、極めてシンプルな現実があるのです。

患者の話を途中までしか聴かずに勝手に「あなたの症状は〇〇だ」と決めて処方箋をだすとしたら、そんな医者はアウトでしょう、と言う話です。

そしてもう一つ極めて重要なことは、「自分の専門性を確立しているか?」という点です。当たり前ですが、どんなに優れた人でも「すべての質問には答えられない」という現実です。

当社も、専門外のことについて聞かれたとしたら、それは返答に窮しますし、そもそもお門違い…ということになってしまいます。

専門性の確立は、ご相談にお越しになられる方を整える意味もあります。風邪をひいたという人が、外科にはいかないのと一緒です。ここは大切なポイントです。

だからこそ重要なのは、「自らのコンサルティングの体系化」であり、そのことで「自分の専門性の確立」と「専門性の中のことについてなら自信をもってご相談に乗れる」状態にする…、ということなのです。

たとえ本当は相談に乗るのは初心者であっても、自分の専門性をしっかり確立、コンサルティングを体系化していれば、万全とまでは言えなくても、相当な自信をもってしっかりご相談に応じることができるようになります。ここは大きな差です。

もし、このことを怠っておいて、適当に「自分はコンサルタントです」と気楽に始めたらどうなるか…。あなたがどう肩書を言うかは勝手であっても、「相談に応じるのは実は初心者」という事実は変わらず、そして、「実務面や表面的なことは分かっていても、本質的なことや応用的なついては、実はよく分かっていない」としたら…。

その結果がどうなるかは言うまでもないことです。自分のコンサルティングの専門性を確立する、メニュー化するということの重要性は、入口とも言える「ご相談」において、露骨にでてくるのです。言ってしまえば、ちょっと相談してみればその先生の力量はすぐわかる…という話です。

あなたは、自分の専門性を確立させていますか? 
 専門分野においては、どんなご質問にも応じられる準備はできていますか?

著:五藤万晶

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