「ゴトウさん、ここのところの制…
がんばれコンサルタント! 第745号:コンサルタントが絶対に理解すべきAIが変えている戦い方の現実

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「ゴトウさん、正直に言うと…AIって、結局のところ検索を賢くしたものですよね?毎日使ってはいるんですが、どうもそれ以上のものに思えなくて…」── 先日、当社のオンデマンドセミナーをご利用になった方が、オンライン相談の際に口にされたお言葉です。
なんでも、コンサルタントとして独立しようと準備中とのことで、いろいろ調べている中で五藤の本に出会い、サイトにお越しになられたとのこと。
AIについては、お勤め中の会社でも触れることが多く、資料をつくらせ、文章を直させ、調べ物をさせていたりして便利に使っているとのことですが、それでも「劇的に何かが変わる…」というようなことは、正直感じていないのだとか。
人の感覚ですから、こちらが勝手に断じることはおかしいかもしれませんが、それでも敢えて余計なお世話を承知で言えば、「その感覚、極めて危険な状態ですよ」と言わざるをえません。
理由は単純です。「自分がAIを使っていると思っているレベルは、極めて表層的な部分だけ」だからです。
今さらですが、AIは「使っているかどうか」ではありません。「どの次元で使っているか」にこそ明暗がかかっています。
検索を賢くしたもの…という認識は決して的外れではないでしょう。聞けば答えてくれるわけですし、実に賢い返事をしてくれます。しかも上手に質問すれば、単に答えるだけでなく筋道を立てて説明までしてくれるわけで、有能な秘書を誰もが手にした状態と言っていいでしょう。
一方で、AIには、コード系AIやAIエージェントと呼ばれる領域があります。これまでの発想で言えば「専門のエンジニアチームや専門のシステム会社に外注して、数カ月から場合によっては数年かけてつくるもの」というのが当たり前でした。
これが、いま大きく変わろろうしています。いや、既に変わっています。経営者の判断と意思さえあれば、驚くべき速度、具体的には数日から1週間レベルといった異次元の速さで、現実のビジネスに組み込める状態になったりします。
これが何を意味するのか。
当社では常々「ビジネスの本質は仕組みの戦いだ」と申し上げてきました。一人の担当者がどれだけ頑張っても、仕組みを持った競合には勝てません。根性や時間の投入量ではなく、仕組みの優劣が勝負を決めるのです。その仕組みづくりの部分が、今まさに劇的に変わろうとしています。
そして、ここに一つの極めて重要な構造があります。
仕組みづくりの決裁権は、ほぼ例外なく「経営者」にあります。担当者がいくら「こんなシステムを使いたい」「この仕組みを入れたい」と思っても、組織の中にいるかぎり、最終的な判断は経営者が下します。
これはAIの活用においてもまったく同じです。コード系AIでビジネスの根幹となる仕組みをつくったり動かすとなれば、それは経営者の意思決定なくして実現することはありえません。社内の重要な機密データや、重要な仕組みを刷新することを、一社員が勝手にいじることなど、到底許される話ではないからです。
これはコンサルタントの仕事の本質とも完全に重なります。コンサルティング=仕組みづくりの提供、ですので、決裁権者である経営者を相手にしない限り受注は成立しない。これが現実であり、当社が繰り返し申し上げてきたことです。
では今、経営者たちの側では何が起きているのか。
優れた経営者は、すでに動いています。いち早くコード系AIやAIエージェントに手をつけ、自分のビジネスの仕組みを、これまでとはまったく異なる速度と精度でつくり直し始めています。
「これほど仕組みを自分たちの思い通りに整えられた時代は、今までなかった」と歓喜しながら、手を止める理由を探すどころか、加速の一手を打ち続けているのです。
ITの時には年齢によって使えるかどうかなどがよく論じられましたが、「日本語さえできれば使える」AIにおいては、年齢でもなければ向き不向きもなく、ビジネスのどのポジションなのかで使えるかどうかが決まる── これが冷徹な現実ということです。
だからこそ言えるのは、どれだけAIに詳しくても、どれだけ毎日使い込んでいても、自分のビジネスを持っていなければ、仕組みをつくる場所も高度な仕組みを活かす場所もありません。
組織の中にいるかぎり、自分の判断で仕組みを組み上げることは許されません。そして、その仕組みをつくれる経営者たちは今、この瞬間にも先へ進んでいます。
語弊を恐れずに申し上げれば、「自分のビジネスを持っていない」という状態は、もはや単なる課題ではなく、急速に取り返しのつかない差に変わりつつある問題です。
一方で、まだ会社の中で知識や経験を積み上げながら、「いつか独立を…」と思い描いている方。あるいは、ノウハウはあるのに、それをビジネスとして立ち上げることを先延ばしにしてきた方。こういった方々に申し上げたいのは、時間が自分の味方をしてくれる局面は、すでに過ぎ始めているということです。
組織の中でいくら力をつけても、その仕組みは会社のものであり、あなたのものではありません。そこにAIを使った仕組みを積み上げることも、あなたには許されていない。やればやるほど、会社の資産にはなっても、あなたの商売の土台にはならないのです。
これは「意地悪な話」でも何でもありません。ビジネスの構造として、そうなっているのです。
対照的に、いち早く自分のビジネスを立ち上げ、自分の知識や経験、ノウハウをカタチにしてきた方々にとっては、今がまさに一気に加速できる局面です。積み上げてきた専門性の上に、AIによる仕組みが乗っかったとき、これまでとはまったく違う次元のサービスを提供できるようになります。
一人でも、小さな規模でも、これほど大きな仕組みを動かせる時代は、かつて存在しませんでした。それが今です。
コンサルタントの側でも、いまだにAIをITの延長で考えて、検索レベルや文章いじる程度でしか使っていないとしたら極めて危険な信号が灯っている訳で、優れた経営者と同じく、自分のビジネスの新しい仕組みづくりを急いで進めるべき崖っぷちの状況なのです。
仕組みと仕組みの戦いになったとき、土台のないところに仕組みは積み上がりません。どれだけ優れたAIのツールが登場しても、「誰のための、何をするビジネスなのか」という根っこが固まっていない限り、それは使い手のいない道具が増えていくだけです。
相談にいらっしゃった冒頭の方も、「検索レベルで使っている問題じゃなかったんですね…」と身の危険性を感じられたようで、自分の商品づくりを進めることを決意されていました。
繰り返しますが、AIは使い方の問題ではなく、ビジネスを持っているかどうかの問題です。
これは絶対です。
津波は予告なく来るから怖いのではありません。来ることが分かっているのに動かない間に、浸かるから怖いのです。急いでください。
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