がんばれコンサルタント！ 第591話：コンサルタントが押さえておくべき「ビジネスになる素材」とは何か？

「ゴトウさん、自分が持っているものでビジネスの可能性はあるんでしょうか？」── 現在はまだお勤めをされているそうですが、真面目に起業を考えているという方からいただいたご質問のお言葉です。

当社の場合、最近ではセミナーのご参加方法において、全体比率でオンデマンド参加の方が５割以上になってきており、そのオンデマンドセミナーを受けられてからのZoomスポット相談をご利用いただいたのですが、実はご参加方式によってご質問が少し変わってきている…と感じています。

ご質問の何が変わってきているかと言えば、「質」です。会場でもご質問を承っていますが、他の参加者もいるため、やはりどこか気にされる方も多く、自分がどうなのか、どんなことをやってきたのか…といったことは、やはり言いづらいところもあるのでしょう。

一方で、オンデマンドセミナーの場合、セットで２０分相談が利用できるので、質問がある方は日程調整して決まった相談日まで、ある程度事前に質問内容をまとめたりすることができますし、他に気をつかう参加者もいないので、気軽に突っ込んだ質問がしやすいというメリットがあります。

このあたりは、オンデマンドセミナーならではの利点とも言えますが、それはさておき、ご質問いただいた内容については、一言で「もったいない…」が思わず口をついて出てくるものでした。

実は、この「もったいない状態」になっている方や、そうした状態に伴うご質問というのはトップクラスに多いのが実情です。

どういうことかと言えば、「ビジネスになる素材」「商売になる材料」というのはしっかり持っているのに、それをそのまま出して何とかならないかなぁ？とやっているという話です。

これは例えていうなら、食材として立派な物は結構揃えていて、豚肉や卵、ネギや玉ねぎ、その他小エビなども揃えていて、この材料どう？と聞かれているようなものです。

周囲の人も、「良い食材だね」などと言ってくれますし、傍目にも悪くない食材です。しかし、大事な観点が抜けているのです。

大事な観点とは何か…。ズバリ「料理になっていない」という話です。料理になっていないので飲食店として料理を出す商売になっていないし、そもそも、そこに気づいていない…のです。

これは結構致命的です。玉ねぎや小エビだけ出されても、思わず「えっ？」と誰でもなるに違いありません。「これ料理じゃないでしょ？」…と。

自分がやってきたことや知識やノウハウ、さらには積み重ねてきた経験や手法…といったことは、間違いなく素晴らしい素材です。しかし、これをそのまま使ったり、提供しようとしても、それは素材のままのため、「商売」や「ビジネス」にはならないのです。

ここの部分を本当の意味で理解できていないと、素材のまま提供するかのごとく「作業」や「代行」「下請け」をすることになり、いつまでたってもビジネスにならない…というジレンマに陥ることになります。

重要なことは、「ビジネスになるようにする」という点です。ここは想像以上に重要なポイントですが、残酷なまでに、料理を知らなければ理解できませんし、いつまでたっても「良い素材を探す」「良い素材を手に入れる」ことに執着し、永遠にビジネスが立ち上がらないという憂き目に遭いかねません。

大切なことは、飲食店で言えば、料理という商品がなければ商売にならず、そのつくり方を知れば、それまでに持っていた食材が驚くほど生きる…ということです。そう、先の食材で言えば「美味しいチャーハン」をつくって大繁盛できるかもしれない…という話です。

これまでにたくさんの方々と直接お会いし、そして色々なご経歴や苦労話などを伺ってきました。甲乙をつけるものではありませんし、何をもって良しとも言えないものです。しかし、キラリと独特に光っているものがとても多いのが事実です。

その独特に光る素材をどう売れる料理にすればいいのか…。個性を生かした料理にするにはどうすればいいのか…。

大事なことは素材を増やすことではなく、自分が積み重ねてきたことをどうビジネスになるようにするか、その方法を知って理解し、素材を最大限に活かした商品をつくり、どうビジネス展開していくのか…というオリジナルの戦略を手にすることです。

当社はそうしたお手伝いを１０年以上続けてきました。ビジネスになる…ということに強くこだわってお一人お一人のお手伝いをしてきましたが、そういう意味では経営者の方々からも、有難いことに高い評価をいただいています。

意外となんとなくやってきていたり、まとまって考えたことなどなかったりするからかもしれませんが、いずれにしても関わった方々には、「〇〇と言えば■■」となるような独自性のある商品をつくりだし、そして独自の活躍できるステージづくりに邁進していってもらっています。

さあ、次はあなたが活躍する番です！