がんばれコンサルタント! 第526話:コンサルタントが必ず押さえておくべき、判断の際の前提条件

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「ゴトウさん、最近クライアントさんのところで、なんというか物事がパッと見えることが多くなってきたんですよ…」── 先般、親しいコンサルタント仲間とワイワイやりながら酌み交わしていた際に、飛び出てきた言葉です。

なんでも、クライアント先の社長さんから、様々な案件や諸問題を訊かれることが多くなったそうですが、その返答に際して、不思議とスッと道筋が見えて答えられるようになってきた…というのです。

当然ながら…というと語弊があるかもしれませんが、コンサルタントを始めて間もない頃だと、何かの判断一つするのにも、「これであっているのか?」と何度も考え、再確認しながらお答えをしていたとのこと。それが最近は「パッと」になったというのですから、実に大きな変化と言えるでしょう。

この手の話をしたとき、よく「判断の速度が速くなったから…」とか「たくさんの問題をやってきたから」といった言葉が返ってきたりします。

なるほど、そういう面も間違いなくあるに違いありません。算数の問題などで、たくさんの問題を何度も解くことで、暗記も組み合わさって計算の処理速度が速くなり、それこそパッと見て答えが出せるようになっていくことは、多くの人が知るところでしょう。

しかし、算数のような計算問題ならいざ知らず、コンサルティングや経営の現場での「判断」においては、単にたくさん問題を解いたから…といったことで処理速度があがるほど、世の中は決して甘くはありません。

そもそも、これが「正解」などという問題は、レベルが上がれば上がるほど消え失せ、実に悩ましく難しい判断をせざるを得なくなってくるのが経営者階層の問題と言えるでしょう。

では何が変わったのか…。それはズバリ、「自分独自の判断眼鏡」ができあがった…ということです。自分が行うコンサルティングにおいて、まさに自分専用の眼鏡を使って見て、判断できるようになったため、驚くべき速度、もっと言えばほぼ直感レベルで判断ができるようになった訳です。

当社では、コンサルティングの体系化のお手伝いをしていますが、お越しになられた直後の段階では、独自の判断基準や眼鏡というものは、まだ出来上がり切っておらず、あくまでもカタチ上のものに過ぎない…という方が大半です。

しかし、体系化後に、実際に多くの案件や諸問題に触れ、判断を繰り返し行っていく中で、この眼鏡を通して見える情景が大きく変わっていきます。これは処理速度があがる…というものとは性質が違い、「見え方そのものが変わる」という、いわば特殊な偏光フィルターとでも言うべき性質のものです。

他人と違って独得の感覚で案件や諸問題が見える…という状態であり、これによって答えや道筋がスッと分かる…という訳ですが、ここでもう一つ重要なことがあります。それは「前提条件ごと自然と見える…」ということです。

自分の独自の眼鏡を持たない人の場合、言ってしまえば「他人がつくった判断軸」や「これが正しいとされる分析方法」などで、案件を処理しようとします。しようとする…というより、それしか方法がないからです。

この場合、判断があっているかどうか…ということに対して、さながら「計算」や「確認問題」がごとく、これをやった、ここも押さえた、抜けはないな?…と確認とチェックを行い、その結果、「正しいとされる答え」を出すことになります。

この方式の一番の問題は、「自分でも、あっているかどうか、イマイチ分からない」という点です。言ってしまえばカンも働かず、「正しく入力したのだからあっているハズ」としか言えない…という、実は本人が一番不安だとは、口が裂けても言えないけれどそれが本当のところ…だったりする点です。

怖いのは、経営における判断しなくてはならない案件、諸問題…の数々は、「前提条件が変われば、ことごとく答えも変わる」という現実です。算数の問題のように、絶対的な答えなどありません。しかし、だからこそやりがいがあり、判断し甲斐がそこにあるのです。

コスト一つでも、単純に幾らかかっているから高いとか安いとか言える話なのか…、ということです。外注すると高くつくから内製してコストダウンを…といった話はよく耳にしますが、単に掛かっているコストだけを言えば、それは間違いなく「払っている」のですからお金の流出という意味ではコストに違いなく、それを防ぐのだから正しいのでしょう。

しかし、現有の社員や設備、施設などで、より利益が出せるビジネス展開を行うとき、現在の捌かなくてはならない「利益の少ない仕事」を外に出して、時間と余力を作り出して新ビジネスに着手するとしたら、話はまるで違ったものになります。

発注先そのものを買収して、より高度で付加価値の高い複合化のビジネス展開をすることも考えられるかもしれません。単に作業賃や発注コストなどでも見ていては、いかにも担当者レベルの話になりますが、その理由は、自前の眼鏡を持っていないがために、現在の状況、過去の状況を分析して判断するしか方法がなく、必然的に前提状況も常に現在時点となってしまうからです。

重要なことは、有能な経営者やビジネス展開を考える人たちに共通するのは、自分独自の眼鏡で判断できる点にあります。自ずと前提条件自体も自分に有利な方向に動かそうとしますし、実際に動かします。未来のビジネスをつくるのが役目であり、それを生き甲斐にしているからです。だから未来がより良く拓けていくのです。

何に手をつけ、何を行っていくか…。これらは大きな経営でもスモールビジネスでも、もっと言えば、コンサルタント商売そのものにおいても、すべからく前提条件を書き換えていくことで判断軸も、そして打ち手も大きく変わっていくことになります。

あなたのビジネスが大きく飛躍するために、何が必要で何を行うべきか理解していますか?

著:五藤万晶

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