がんばれコンサルタント! 第525話:コンサルタントが判断軸として絶対に持つべき「〇〇脳」

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「ゴトウさん、先日クライアント先で大きな案件が議題にあがりまして…」── 親しいコンサルタント仲間と暑気払いを兼ねて? 一杯やっていたときに出てきたお言葉です。

なんでも、業界では中堅どころの企業さんとのことで、幹部社員が集まる定例の会議で議題にあがったのは新事業の案件とのこと。既存の事業だけではジリ貧になっていくから、それを防ぐためにも新規事業が必要という話だとか。

いくつか新事業の候補がだされたそうですが、どうにも気になることがあり、しばらく我慢していたそうですが、やはり指摘することにしたとのこと。

何かというと、「新事業の定義はどうなのか?」と。要は、新事業と言っていても、それって新事業なの? という根本的なところの確認という話です。

実は、この手の話はよくあるもので、言葉は悪いですが、「えっ? これを本気で新事業と思ってるの?」というようなレベルのものがゴロゴロ出てきて、気付けば既存事業の新商品程度?のようなことを、大真面目で議論していて、結局目新しい話は全然出てこない。新事業の話をしているハズなのに、なぜかいつも霧がかかっていくかのように消えていく…。

なぜこんなことが起こるのか…。実は理由は単純です。それは、「社員にアイデアを求めている」からに他なりません。この手の話になると、「社員にアイデアを求めて何が悪い!」と食ってかかってくる人が結構いますが、冷静に考えてほしいのですが、「事業を成長させる責務を負っているのは誰なのか?」という話です。

先に断っておきますが、何がなんでも社員にアイデアを求めることがダメなどと言うつもりはありません。現在の体制の中で、何か改善や工夫、便利になったり良くなったり、新しい商品やサービス…といったことに対してアイデアを求めるのなら、これは極めて当然と言えるでしょう。

問題は、会社の未来を変えるような新事業を、誰が考えるべきか…という話です。事業を興し、成長させることは経営者の夢の実現であり、ロマンであるとともに、社員や取引先、顧客という多くの関係者が増えるに従い、事業を維持・成長させることは「責務」になってきます。

これは、逆を考えればすぐわかります。倒産したらどうなるのか。誰が責任をとらなくてはならないか…。一般社員に責任があったという話は、ただの一度もきいたことがありません。当たり前です、給料の対価で働くことが責務であり、会社や事業の責任が社員にあるはずがないからです。

問題は、この重要な責務に対して、「みんなで経営」というような考えをするご都合主義の社長の場合、考えるべきレベルも考えずに、「広くアイデアを皆から集める」というようなことをやりたがる…ということです。

なぜこれが問題なのか…と言えば、事業の未来を日々考え、どのような事業をつくっていくべきか…ということは、紛れもなく事業を掌握し動かせる立場の人でなければまともなアイデア一つでさえ、思考することが困難だからです。

これは、一言でいえば「何の脳みそで考えているか…」という話です。経営者は「経営者の脳」で考えるから経営判断ができ、そして新事業を考えることができるのです。

しかし、経営者だから必ず経営者脳で考えられるか…と言えば、それほど単純ではありません。例えば2世経営者や、サラリーマン社長などに代表される、経営者の椅子をもらった人などの場合、無から何かを生み出してきた訳ではないだけに、本当の意味での経営者脳になっていないことが少なくありません。

こうした場合、残念ながら、必死に考えてみても「既存のものに手を加える」ことにしか頭が回らないことが多く、ここで「アイデアを広く求めよう」という方向に走るケースが多いのです。

ただし、事業の未来を考えられるような社員がいるとしたら、その人は普通に社員に納まっていることは極めて貴重ということだけは誰にも分かるはずです。それだけ優れた思考やアイデアがあれば、いつ飛び出していっても不思議ではないからです。

そもそも、事業の未来を考えて、かじ取りを考えていくような重責に見合う給料を払っているのか…という問題もあります。そうしたことを考えてもらうために雇っている…という場合であれば、これはまさにその責務を果たすべきと思いますが、常識論で言えば、普通の給料で普通の社員の人たちにアイデアを求めていませんか? という話です。

重要なことは、「改善レベルの話なのか、会社の未来を変える話なのか」ということです。この根本がズレていると、商品名を変えた程度だったり、少しカタチが違っていたり…といった新商品や新サービス程度の話しか出てこないことになります。

これまた当然です。「担当者脳」で考えるからです。少し変わったアイデア…といっても、今度は現在の事業とはまるで無関係な思い付きレベルの話だったりします。

何かを考えるとき、何の脳みそで考えているか…は極めて重要です。そして、この思考のための「〇〇脳」のレベルを上げたり、刷新したりすることは、ビジネスにおいて死活問題になってきます。事業の成長や異分野への進出、新しいことのへのチャレンジ…などに必須となってくるからです。

コンサルタントの場合でもまったく同じです。単に特定の分野のことに詳しい…というだけでは、担当者としては能力があったとしても、これで「コンサルタントビジネス」をするという意味では、小さい規模であっても経営者脳が必須であり、これをつくっていかない限りは延々と下働き、下請けでないと仕事ができない…という厳しい現実に見舞われてしまいます。

こうしたことは会話してみると分かることです。次元の高いほうから下は分かりますし、降りて考えることはできても、逆は不可能であり、必死に思考レベルをあげていかない限り、必要な判断脳ができあがることはないからです。

あなたはどの思考脳でコンサルタントビジネスを考えていますか?
クライアントの指導にどの思考脳を使っていますか?

著:五藤万晶

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