がんばれコンサルタント! 第724号:コンサルタントが絶対に押さえておくべき、AI活用のための5つの大前提

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「ゴトウさん、あのプロ野球の監督の件、どう思いますか?」── 先日、親しいコンサルタント仲間と楽しく一杯やっていたときに出てきた、話題の一つです。

プロ野球の監督の件…とは、いわずもがなですが、日本を代表する野球チームの監督が、突然暴力騒ぎで逮捕となり、翌日に退任となった…というあの驚きの話です。

なんでも、家庭内で起きた子供同士のもめごとを止めに入った際に、反抗的な態度についカッとなって…といったことが各ニュース番組はじめSNSでも大きく取り上げられていましたので、多くの方がご存じのことと思います。

当然ながら、実際の現場にいたわけではありませんので、報道された内容に対して推測するに過ぎないのですが、それにしても耳にした瞬間から思わず「えっ?」と声がでてしまったことがあります。ズバリ「チャットGPTに相談して電話した…」という点です。

これは、冒頭のコンサルタントの方とも話をしていたのですが、「AI活用の大前提」というものが、本当に重要になってきたという紛れもない事実でしょう。

AIは確かにすごい。もはやなくてはならないくらいの道具だということは紛れもない事実でしょう。しかし、AIを本当に使おうとするとき、そこには5つの重要な大前提があると考えています。

断っておきますが、「リテラシー」や「AIに詳しい」といったことを言うつもりはありません。上手に使えるから…というなら、コンピューターに詳しい人ならOKという話でしょう。でも運転技術が優れているからと言って事故を起こさないとは限りません。

むしろ自動車で事故を起こす人は技術以外の部分が大半だったりします。ITでもAIでも、もっと言えばスマホやPC、その他なんでも、包丁一つでも…、まともに使うには、使う人の大前提があります。

この大前提が欠如した状態で使うとき、大きな効果を上げないどころか、冒頭のような大きなマイナスを引き起こすことが実際に起こりえるからです。

ではAIにおいてその5つとは何か…、

・自分の軸や考えがある。
・伝える語彙力がある。
・まともな判断力がある。
・疑う力がある。
・責任が取れる立場にある。

というものです。なぜこれらが必要なのか。いうまでもありませんが、これらの大前提がなければ、AIを使う側ではなく、AIに使われる側に陥る可能性が高いからです。

同じAIでも、そもそも何がしたいのか、何を考えているのか…など、軸があればAIも優れた答えをだしてくる。しかし言葉は悪いが「何も考えていないような人、いつも人のサル真似やコピーをしている人」がAIを使っても、要点を得ない問いにはまともな答えは返ってきませんし、そもそもでてきたものに対して判断もつかないでしょう。

ちなみに、今年前半に、O社、G社、C社の3つの違うAIに、架空の国の代表かつ核兵器のボタンを持たせて交渉をさせたら…という実験がおこなれたそうですが、2つのAIは核兵器のボタンを押した…という衝撃の記事が新聞紙面を賑わしたことがあります。

この実験結果に、AIに倫理観や責任感はないということを恐怖とともに理解した人も少なくないと思いますが、重要なことは、自分の考えも軸も判断力もなく、出てきたものに対して疑うこともできなければ、まさに核兵器のボタンさえ押してしまいかねないというのが、残念ながら我々が使っているAIの実態だということです。

確かにすごい。だが新製品で何が起きるか、顧客情報がどうなるか、家庭がどうなるか、会社がどうなるか…などは、「責任ある立場の人」でなければ、まともな判断もできず、何かトラブルが起きた時にも本当の意味で対処ができないというのが本当の恐ろしさなのです。

「責任ある立場の人」とは、端的に言えば、主体者であり決裁権を持っている人です。ビジネスにおいては経営トップや会社の経営陣、たとえ小さな組織でもリーダーや代表にの立場です。

「あらゆる道具は、使い手によってその能力が決まる。」── 当たり前のことを申し上げていますが、AI時代において、この言葉の重みは増すばかりです。

我々コンサルタントにとって、これは極めて重要な問題です。なぜなら、クライアントの経営に関わる重要な判断に、AIの活用が求められる時代になってきているからです。

自分のビジネスを展開していて、コンサルティング商売ならその明確な軸があるか…。それがなければ、AIを使ったときにも、自分のビジネスを推進してくれる頼もしい助っ人になるのか、はたまた恰好はいいが無責任などこにもあるような資料作成…レベルでしか使えないのかが大きく分かれることになります。

技術が進歩すればするほどその影響力が増すだけに、より一層、使う人間の器や責任感、判断力が問われることになります。AIは確かに強力な武器です。

独自性を持つコンサルタントがAIを武器に「活用」することができれば、まさにAI時代に独壇場を築いていくことができます。

一方で、一般論や単なる分析、作業効率…でしか使えないようであれば、「AIの答えを頼りに生きる」ことになり、まさに存在の危機に直面することになることは間違いありません。

どちらを選ぶかはまさに自分次第です。自らの核、軸をしっかりとたてるかどうか…で決まります。

特にコンサルタントという立場にある我々は、クライアントに対して大きな影響力を持ちます。だからこそ、新しい技術に飛びつくときに、本当に使いまわすために、自分自身の軸をより一層固めていくことが何より重要なのです。

どんなに優秀な道具も、使い手次第でその真価が決まります。あなたはAIを本当に優秀な相棒として、自分のビジネスのために使いまわすことができていますか?

著:五藤万晶

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