がんばれコンサルタント! 第723号:コンサルタントが押さえておくべき、知識やアイデアの価値

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「ゴトウさん、いま考えていることがありまして、ちょっと見てもらえませんでしょうか…」── 先日、当社のオンデマンドセミナーをご利用いただいた方が、Zoom相談の際に冒頭で口にされたお言葉です。

なんでも、温めているアイデアがあるとのことで、それを聞いてほしい…とのこと。いろいろ資料などもお見せいただきながらお話をお伺いすることに…。

詳細はここでは控えますが、なるほど、なかなか面白いアイデアで、ビジネス的にも大きな可能性がありそうなお話です。ある業界向けの新しいコンサルティングで、世の中の困りごとを解決できそうな内容でした。

一方で、お話を伺っているうちに、問題点も浮き彫りになってきました。それは、「どうお金に換えるか?」というものです。要は、どうビジネスにしていくかが、まったくと言っていいほど検討されていなかったのです。

アイデアは確かに凄い。可能性も十分にある。しかし、どう具現化するか…という肝心要(かなめ)の部分がなければ、「ビジネスになることは絶対にない」のです。しつこいようですが、「ビジネスにならなければお金にならない」これが現実です。

よくある危ない思考パターンがあります。アイデアを思いついて、それを何か見様見真似で進めていれば「なんとかなる」と思っているようなケースです。

例えばユーチューブなどをやって、「きっと誰かが見つけてくれるはず」「バズれば投資家が現れるかも」「メディアに取り上げられれば…」…いろいろな思いや考え方があるのでしょう。

しかし、絶対的に重要なことは、「どうビジネスにするか」を考えていない限り、いかに大木になる可能性のある芽でも、育たずに枯れてしまうというのが世の厳しい現実なのです。

重要なことは、「アイデアは、具現化とセットでなければ、単なる寝言と変わらない」という点です。いや、寝言のほうがまだマシかもしれません。寝言であれば本人も他人も「どうせ寝言」とわかっているからです。

これはAIについても同じことが言えます。確かにAIは、すごいアイデアやアドバイスをいくらでも出してくれます。AIがあればコンサルタントなんて要らない…?という人もいます。

では、AIが人を採用したり、教育したり、取引先と交渉したり、新規開拓したり、媒体をつくったり、商談したり、モノづくりしたり、もっと言えばビジネスを立ち上げられるのか…という話です。

新たな仕組みを構築するアイデアやノウハウがあっても、それをどう実現するのか、どう進めていくのか…、具体的な実行部分がない限り、まさに「立派なアイデア」レベルで終わります。そう、寝言にもならない超優れたアイデアが、世の中にはゴマンとあるのです。

アイデアだけは超一流。知識だけは超一流。ノウハウだけは──。そこで止まっていると本当にそのまま朽ちていくことになります。

重要なことは、どう具現化させるのかということです。これこそがコンサルティングであり、仕組みづくりなのです。単なる学習や教える話とは根本的に違うところです。

ビジネスの具現化において最も重要な要素は、「誰のための何の商品なのか?」という顧客と売り物の明確化です。そして、「どういう方法で、その顧客にリーチするのか?」という営業が仕組み化されているかという点です。

人は「アイデアが素晴らしければ、きっとうまくいく」という幻想に溺れがちです。もちろん、優れたアイデアは素晴らしい可能性を秘めていることに間違いはありません。これは優れた知識やノウハウを持っていることと同じです。無形の財産なのです。

しかし、どんなに優れたアイデアでも、具現化の方法論なくしては、ただの妄想に過ぎません。逆に、平凡なアイデアでも、具現化の仕組みがしっかりしていれば、大きなビジネスに成長することも珍しくありません。

AIの時代になって、この問題はさらに深刻になっています。AIに相談すれば、いくらでも「素晴らしいアイデア」を提案してくれます。しかし、そのアイデアを実際にビジネス化するための具体的な方法や実行の部分は、AIには提供できません。

ビジネスの具現化には、顧客との直接的なやり取り、様々な取引先との折衝、試行錯誤を重ねた経験…といった、リアルな要素が不可欠です。これらは、AIには決して代替できない人間固有の領域なのです。

大切なことは、「知識やノウハウ、アイデア…などは、ビジネス化して初めて報わる」という点です。ビジネスになってはじめて対価が得られるし、感謝してくれる顧客も現れます。しかし、アイデアのままでは、誰からも感謝されませんし、報われる対価が得られることもないのです。

冒頭のご相談の方には、商品化と営業導線づくりについてご説明をし、その具現化のためのコンサルティングを開始することになりましたが、アイデアのままさまよっていたら、これは余りにももったいない話と言えるでしょう。

多くの人が見落としがちなのは、「アイデアよりも、アイデアを具現化することの方が、圧倒的に重要」という点です。

ここに時間とお金をかけビジネスの土台をつくる。店がなければ始められないのと一緒です。そしてつくった土台を元に思いっきり努力する…。これは、知識や経験、ノウハウ…など、無形ビジネスに共通することです。

あなたは、凄い自分の持つ可能性を、そのまま墓場まで持っていこうとしていませんか? あなたの頭の中にある素晴らしいアイデアを、具現化する具体的な行動を起こしていますか?

著:五藤万晶

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