がんばれコンサルタント! 第30話:自分の過去を活かそう!

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第30話:自分の過去を活かそう!

 「五藤さんは、私のこれまでの仕事を肯定してくれました…」 
 先日コンサルティングを受けられたSさんからの嬉しいお声です。

 常々、「人に習ったことを教えてもカネになりませんよ…」と、お伝えしていますが、この意味をなかなか理解できない方が多いだけではなく、さらに、周囲は当然のごとく?無意識で「当たり前グループ」に引きずり込もうとするので、本当に注意が必要です。

 Sさんいわく、「独立に際して、いろいろな人に相談したり、聞いたり習ったり勉強したり…したけれど、自分が過去にやってきたことで何かコンサルティングしたいと話すと、暗に『それじゃ無理…じゃない?』と否定された」というのです。

 よく巷では、独立して成功していくためには、資格をとったり研修を受けた後、いろいろな処に顔を出して人脈を広げて顔と名前を売っていって…なんてことが言われます。実際、Sさんも周囲の人に、この、“さももっともらしい”ことを言われたそうです。

 全面否定するつもりはありませんが、「自分に何ができるのか」、「自分の仕事の大きな強みや特徴」というものが無い状態で、闇雲に人と会ってあいさつしても、誰もその人のことなど記憶もしてくれません。

 こういう指摘をしたときに、「だから、下働きで先輩の下について仕事を回してもらったり、奉公して自分を知ってもらうんだよ…」なんていう言葉が返ってきたりします。

 空いた口がふさがらないとはこのことで、まさに笑止千万! 独立起業したコンサルタントが、誰かの下働きをしなければ上手くいかないなんてことは絶対にありません。

 自分のコンサルティングに特徴が無ければ、その他大勢の同業に埋没してしまうので自分を知ってもらうための下働きが必要になっている…、ただそれだけのことです。

 だから、特徴を出すことが苦手な士業の方には、下働き系の考え方をする人が非常に多いのですが、その発想は“特徴こそ武器”になるコンサルタントには、まったく当てはまりません。むしろ、自分の強みを殺す最も危険な事だと知らなければなりません。

 少なくとも、本物の経営者は忙しいので、会う必要性や理由が無い人とは二度と会ってくれません。自分の特徴もなく、単に人と名刺交換をしまくるとしたら、どこかの営業研修の新入社員のようなものです。その人にわざわざもう一度会って、仕事を頼むでしょうか?

 コンサルタントとして独立して、成功していきたいなら、これまで自分が積み重ねてきた経験やノウハウを、他にないキラーコンテンツに変換することです。

 自分がこれまでやってきた、仕事の実績を捨てようとしていませんか? 
 わざわざ、別のことを勉強して教えようと思っていませんか?
 何かおかしい?と思うことを無理にしていませんか?

 仕事をまじめにやってこられた方なら、 あなたにしかできないコンサルティングというものが必ずあります。それこそが、最強の武器です。その資源は自分自身の経験やノウハウにこそ蓄えられているのです。

 新年を迎えました。さあ、次はあたなの番です!

著:五藤万晶

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