がんばれコンサルタント! 第732号:コンサルタントが「標準化」を軽視するとき、何が失われるのか?

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「ゴトウさん、自分のやり方は、正直なところ頭の中にしかなくって、言葉にしょうとしても、何から手をつければいいのかさっぱりで…」── 当社のオンデマンドセミナーをご利用された方で、個別のZoom相談の際に口にされたお言葉です

伺えば、コンサルタント歴10年以上のベテランと言える方で、クライアント先も多く、しっかりとご活躍されているという状況。

それでも、五藤の本が気になり手にされたのをきっかけに、自分自身のコンサルティングの軸をしっかりさせたいと、ご自分で体系化に取り組んでみようとされたそうです。

しかし、実際にやってみようとしたら、まさに冒頭の言葉のような状態になってしまったとのこと。

これは、自分自身が何を考えて、どう判断しているのか、どう実施すべきか…などの「思考回路そのものの言語化」であり、自分自身の客観視の必要性もあり、極めて困難なためです。

一人では極めて困難だからこそ、当社ではそれらを伴走してコンサルティングの体系化が行われるのですが、もう一つ重要なメリットも教授できます。それは、「コンサルティングの進め方や付随する作業などの標準化」ができる点です。

要は、自分はコンサルティングに集中することができるようになり、その他の作業についてほとんどすべてと言っていいほど「人に任せられるようになる…」ということです。

標準化のメリットの一つは、均一に誰でもが行えるようになることにあるからです。これは、ビジネスの遂行において極めて重要なポイントです。

例えば近頃では、ライバル会社であっても付帯事業の部分においては共同で行うということが多くなってきました。例えば自動車メーカー各社が、完成車の「共同輸送」に向けて動き出した…といった話があります。

小売業でもこうした共同輸送や共同補完など共通化の話は多くなってきていますが、本来であれば競合同士のはずの会社が、情報共有のルールや作業の「標準化」を進めていっているのです

それだけ、世の中の競争が激しさを増していっている訳ですが、一社ではコストもかかりますし体制を維持することは難しく、自社が強みを活かせるところに経営資源を集中させるためには、その他の部分を共同で維持するほうが断然得策という判断でしょう。

「標準化」という言葉は、ともすれば「個性や尖りを無くすこと」と捉えられがちですが、実際には、標準化されているもの」だけが、他者と自在に連携することができるという、いわば「接続の切符」をもっているかどうかを意味しています。

何もかも自社の自前主義で完結しようとするのか、本当に重要な強みを活かせる部分に経営資源を集中させるのか…。

一人でビジネスを行うコンサルタントがどうすべきかは言うまでもないでしょう。だからこそ、自分のビジネスにおける標準化は、作業から解放されるためにも重要なのです。これが体系化という強みづくりの副産物な訳です。

大切なことは、「体系化されていない知識は、売りモノにならない」という重要なポイントを理解しているかどうかという点です。

どれほど素晴らしいノウハウを持っていても、それが「頭の中だけ」にある限り、他者に伝えることはできない。提案書に落とせない。体調によって左右される。書籍にもできない。そして何より…自分自身が「何を持っているか」を正確に把握できません。

もっとハッキリ言えば、「体系化できていないノウハウ」は、本人が思っているほど独自でも、強固でもないことが多かったりします。

理由は実にシンプルです。「言語化できていないものは、再現できない」からです。感覚によるマグレの連続はそうは続きません。そして、「再現できないものは、商売にならない」のです。

これは厳しい言葉に聞こえるかもしれませんが…お越しになった方々に、誠意をもってお伝えしています。強く長くコンサルタントとして活躍していただきたいからです。

ひるがえって、ライバル会社でも生き残るために「標準化」に踏み出す時代です。その事実が示すのは、「体系化・標準化」がもはやコスト削減の話ではなく、「存続のための必須条件」になったということです。

独自のノウハウを「型」として磨き上げ、誰もが理解できるように言語化すること。それがあってはじめて、「キラーコンテンツ」と呼べるものが生まれます。体系化によってはじめて独自性が「商品」になるのです。

あなたの10年、20年のノウハウは、今どこにありますか? 頭の中ですか、それとも「体系化された売りモノ」として世に出ていますか?

著:五藤万晶

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