がんばれコンサルタント! 第701号:ビジネスを確実に進めていくために必要な時間軸ポイント

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「ゴトウさん、ここに前に一緒に来たのはいつでしたっけ?」── 先週、近況報告…ということで親しいコンサルタント仲間の方と、普段はなかなか入れない場所をご予約いただいて楽しく一杯やっていた時にでてきたお言葉です。

いわゆるご関係の人とか、限られたメンバーのみが集う場所柄ということもあり、ふと周りを見回したときの記憶は意外なほどほど覚えているもので、場所というものは、不思議と「情景」として脳裏に焼き付くものなのかもしれません。

一方で、そのとき何を話していたのか、どんな順番で料理が出てきたのか…となると、正直自分的には???だったりします。

よく覚えていることと、ほとんど抜け落ちていることが混在しており、その差はかなり極端で、記憶とは、実に都合よく、そして気まぐれなものだと改めて感じさせられます。

そもそも記憶というのは相当にいい加減なものです。久しぶりに何かをやろうとしたとき、「どうやっていたんだっけ?」と手が止まる経験は、多くの方にあると思いますが、頭の中では分かっているつもりでも、いざ再開しようとすると肝心な部分が抜け落ちていたりします。

これが2、3年に一回のことならまだしも、1年に一回、あるいは半年に一回程度の頻度でも、「あれ? これどうだったっけ?」となる場面は少なくなく、重要なことに気づくべきことがあります。

それはズバリ、「時間が少し空いただけで、人は簡単にスタート地点まで引き戻されてしまう」という現実です。

毎回のように、えーっと…と思い出そうとする作業は、ハッキリ言って正直面倒です。エネルギーも奪われます。

ではどうすればいいか…と言えば、要は単純にメモを残す、記録を仕組み化するといった工夫があればいい訳です。最近であれば、リマインダーやクラウドのカレンダーを活用して、過去を呼び戻す仕組みをつくるのも実に有効でしょう。

ただし大切なことは、単に思い出すだけならそれでも構いませんが、これが「何かを達成する」「マスターする」「実現する」…といったレベルの話になるとすれば、事情は大きく変わってきます。思い出しながら進める前提そのものが、実は大きな落とし穴になってくるからです。

毎回「あれ?」と立ち止まりながら再開する状態とは、結局のところ、ほぼ元通りのレベルからやり直しているのと同じなのです。ここが重要なポイントです。

前に進もうにも、元通りのところに戻るまでにエネルギーを費やしている。これが実態です。要は足踏みを繰り返している。ビジネスがなかなか進まない原因は、ここに潜んでいることが少なくありません。

一方で、ある一定のレベルに到達した技能や考え方、つまり「マスターしたもの」は、驚くほど忘れにくく、劣化も最小限です。

自転車に一度乗れるようになれば、何年経っても乗れるのと同じです。竹馬に一度乗れれば十年ぶりでも乗れます。いわゆる「昔取った杵柄(きねづか)」という言葉通り、ある一定のレベルを超えた、閾値(いきち)を超えた知識や技術は、不滅の資産として残り続けます。

経営でもビジネスでも、これはまったく同じです。人は日々、何かを忘れながら生きています。その中で新しいことに挑戦し、できないことをできるようにするというのは、あるレベルに到達するまでは「毎日ゼロに戻される感覚」との戦いなのです。

語弊を恐れずに申し上げれば、プロのレベルに到達していない人が、何かオママゴト程度の訓練で何かをやったところで、プロとしての「閾値」に到達することは絶対にありえない、というのが世の現実です。

だからこそ重要なのは、いかに早くその一定レベル、すなわち閾値にどうすれば到達するかという点です。一つ一つに集中し、日々詰めて、一気に到達する。そのための一つの時間軸が「3か月没頭」なのです。

狂ったように3か月没頭してやる。狂ったように3年やる。この不思議な3の数値は、恐らくビジネスのみならず、何かを本気で行った方であればご納得いただけると思います。

事実、ゼロからでも3カ月没頭して学んだり訓練したりすれば、それなりプロとしてやっていける土壌ができたりします。そして、そのまま一心腐乱に3カ年行えば、その後の一生を支える土台ができます。

これは、わが師である前職の代表、牟田學氏が多くの経営者の前で熱く語っていた言葉でもあります。当社でも、約3か月間、必死にコンサルティングの体系化に没頭してもらうプログラムを行っていますが、これはまさにこの考えに傾倒するものであり、閾値の考え方に根差したものです。

同じ努力やエネルギーを投入したとしても、散漫にしていては、3年経っても形には絶対にならないのです。これこそがエネルギー投入の最も重要な法則と言えるでしょう。

思いつくたびに別のことに手を出し、それを繰り返していると、エネルギー分散のまま、10年経っても何も実現できないという厳しい現実があなたの前にやってくることになります。

同じエネルギーを投入するなら、必ず一つに集中し、必ず閾値を超えるようにクリアするまでしっかりやる…。何かを実現するための元も重要な鉄則と言えます。

ちなみに冒頭の方との席で、「ものすごく量が多いですね…食べきれない…」とフーフー言いながら、「そういえば去年も同じこと言ってませんでした?」と、やはり一年に一度だと忘れる、ということで、「来年は来る前にメールしますよ(笑)」と、ありがたいお声をいただきましたが、さて、あなたは来年、何に3か月集中して、何を確実に実現していきますか。

あなたが実現したいこと、それに来年は本気で集中していきませんか?

著:五藤万晶

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