がんばれコンサルタント! 第541話:コンサルタントが提供しているモノの本質

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「ゴトウ先生、お久しぶりです。10年かかってしまいましたがお礼を言いに今日は来ました…」── 先日、都内某所に登壇依頼を受けていたので伺った際、ご参加されていた方からお声がけいただいた言葉です。

セミナー登壇の前日にメールをいただいたのですが、記憶に残っていたお名前だったこともあり、前はいつお会いしていたのかをたどってみると、なんと2012年の12月に弊社が開催したセミナーにご参加いただいていた方。

ほぼ丸10年ぶりとなりましたが、「お礼」といわれるのは、ここ最近になって大型案件の受注に成功していて、先月は単月の売上で300万円をゆうに越えたというのです。ちなみに、クライアント先は誰もが知るような有名な会社というオマケ付きです。

ご本人いわく、「10年前にさっさと先生のコンサルティングを受けていれば、こんなに遠回りしなくても済んだかもしれませんが…」と、やや苦笑い気味にお話しされていましたが、セミナーでお伝えしていた「コンサルティングのパッケージ化」や「営業展開のすすめ方」…などを一つ一つ地道にこなされたことで、コンサルタントとしてご自分でも驚くほどの受注、そしてやっていけるようになったという嬉しいお話です。

10年が長いか短いかはともかくとして、ご本人の願いが実現していっていることは実に素晴らしいことでしょう。ご本人いわく、「本に書かれていたFさんの二代目を襲名した気がする…」と言われているだけに、当社としても実に嬉しいお話しです。

ちなみに、現在やっていることは、手段なのか目的なのか、はたまた工程を楽しむのか単なる通過点なのか…を理解することは重要です。これは自分の仕事や商売はもちろん、指導先の経営を考える時にも同じことが言えます。

実は、この理屈を分かっていないと、コンサルタント自身が妙な考えにとらわれるようになってきます。すなわち、自分の存在価値や、やっていることの意義が分からなくなってくるのです。

ビジネスに対して、お金は切っても切れないものです。大きなお金を手にしたい、だからこそ始めた…と。もっと自由に色々なことをやってみたかった…という人もいるでしょう。ドロドロした要望と高貴な使命感の狭間で、行ったり来たりしながら「なんとかしたい」という願いでビジネスは動いていたりします。片方だけではエネルギーを失ったり、度が過ぎると人が離れたり…。

簡単な話、大好きなラーメンを作って多くの人に喜んでもらいたい! と思ったなら、当然ながら繁盛するお店を夢描くでしょうし、お店がたくさん増えていくことを願ってなんら不思議ではないはずです。

このとき、「正しい経営」「栄養的に正しい食べ物」「無駄を省いて店も自分でつくるのが王道」…といったことを言う人が現れたとき、どう考えるか…という問題です。

栄養学的に正しいラーメンをつくり、経費やお金の使い方をガラス張りにして、聖人君子がごとくに経営して、そしてコストをかけないためにお店も自らログハウスやDIYでつくって…。

重要なことは、これはこれでアリということです。なぜなら、経営者自身がそう考え、判断し、動いているなら他人がどうこういう話ではないからです。経営はそんなもんじゃない…と言うのは勝手でも、それを批判したりあれこれ言うのは筋違いだからです。

何が正しいかは「理論理屈の精度」ではありません。それは机上の空論や学者の世界の話です。一方、ビジネスの世界で生きる我々は、「やっていける状態になっているかどうか」「上手くいっているかどうか」「願っていたことに近づいているのかどうか」…といったことから正しさを判断するしかありません。理屈より現実がすべてだからです。

この当たり前のことを前提にするとき、経営もコンサルティングも、様々な施策も、すべては「手段」に過ぎない…ということを分かっているか…ということが重要になります。

ラーメンで繁盛するお店をつくるときに、お店を日曜大工でつくるのも、麺を小麦から一から練ってつくるのも、器を自分でろくろを回して焼いてつくるのも、その手段を選ぶかどうか…と言う話です。店そのものも、ラーメン店繁盛の一つの手段であり道具に過ぎないからです。

実際、少しでも早くお客さんがラーメンをすすって喜ぶ顔を見たいと考える人は、お店づくりはお客さんに好かれる店舗をつくれるプロに頼むでしょうし、店ごとの好みに応じて製麺して卸してくれるところから買い、お店の雰囲気や見栄えがよくなるラーメンの器を専門店から買ったりするでしょう。手段の一つだからです。

コンサルティングも同じです。自分のコンサルティングを使ってくれるかどうかも含めて、「正しいかどうかは関係がない」ことであり、「有効な手段かどうか、選ぶかどうか」ということに過ぎないのです。

プロを使う最大のメリットは、時間を買っていることです。「いち早く商売ができる状態・土台」ができあがったり、短い時間で商売していくための勘所や押さえどころが分かったりすることです。

他にも、「違う手段」を手にすることができるメリットもあります。美味しい人気のラーメンを「通信販売」で売れたら…と考える時、プロに頼んでさっさと体制をつくれば、早ければ1か月後には発売開始できたりします。

もちろん、一から自分で袋に入れて痛まないような滅菌包装を試しながら、注文を受け付けて決済できるネットのページをコツコツつくっていくのもアリです。時間は当然かかりますが、その工程を楽しむとしたらその選択も経営者は納得しているでしょう。

大切なことは、自分たちの存在価値や、ビジネスにおける手段といったものをどれだけ知り、理解しているのかということです。知らない限りは選択肢が増えることはなく、知らないことは選択することが絶対にできないからです。

有効な手段があれば、使うかどうかは別問題として、知っておいて損はないでしょう。必要なときに時間短縮や効果をあげる方法として選択肢の一つとして持っておけばいいだけだからです。そして必要になったら使って時間メリットを享受する…。

ビジネスにおいて成功する人たちに共通することは、多くの選択肢を持っていることです。多くの選択肢の中から状況に応じて選択をし、時間を買って次々スピードを上げていきます。

逆もあります。ただし、自分でやる選択の場合、スピードはなかなか上がらないことも覚悟すべきでしょう。理由は単純です。自分でやるということは、楽しんでいるかどうかとは無関係に、作業にしろホビーにしろ、趣味にしろ、時間と等価交換だからです。

ビジネス的なことで言えば、より得意なことに時間を投入するほうが有利になることは明白でしょう。一方で何のために生きているのかと言えば、楽しむことはとても重要なことです。旅行に時間を割いたり、趣味に時間を割いたり…人によってさまざまでしょう。「正しさ」では測れないものがここにあります。

楽しくないことに時間を費やす人は少ないはずです。ここにコンサルタントの価値があると言えますし、少なくともこのことを分かっていないと…という話です。

あなたは、選択肢を増やしていっていますか? クライアント先に真に提供するモノを理解できていますか?

著:五藤万晶

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