がんばれコンサルタント! 第489話:人を雇って何をしてもらうか?に対して、コンサルタントとしてどう答えるか

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「ゴトウさん、先日、最新の有効求人倍率が発表されましたけど、1.16倍でまあまあでしたね…」── コンサルタント仲間のお一人がスポット相談にお越しになられた後、一杯交わしながら談笑していたときに出てきた話題です。

言うまでもなく、景気をみる指標としては重要なものの一つです。1倍以上、そして先月より0.02と僅かながらも上がっており、世の中の再起動が始まってきているのかな? と思わせてくれる数字と言えるでしょう。

ちなみに、この数値、2020年の夏ごろには1.03にまで下がっていたので、かなり挽回してきたと言えますが、それでも2019年には1.6を上回っていたことを考えれば、まだまだ…とも言えるかもしれません。

それはさておき、我々は経済評論家でも何でもないので、この数値が上がったとか下がったから…ということなど、ある意味どうでもよく、「ビジネスをどう、良くしていくのか」ということに対して、必死に知恵を出すのが役目です。

景気が悪い時でも、すべての企業が調子が悪い訳ではなく、必ず伸びている企業がありますし、逆に、景気がすごくいい時にも倒産する企業が必ずある…訳で、景気など単なる吹いている風の向き程度の話、というのが現実のところと言えます。

ただし、指標も全体ではなく、ちょっと中身に目を移せば、押さえておくべき点がハッキリと見て取れます。例えば求人倍率の低い(人が余っている)職種が出ていますが、下記のようなものです。

1位:美術家、デザイナー等(0.22)
2位:一般事務の職業(0.29)
3位:事務用機器操作の職業(0.36)
4位:船舶・航空機運転の職業(0.52)
5位:会計事務の職業(0.59)

これらの指標を見て、どう考えるかはもちろん意見が分かれるところでしょう。美術家やデザイナーというものに対しては、「自分でやるもの」という観点もありますし、アパレル業界が厳しいのかも…とも考えられますが、AIやパターン化的なことも影響してきているのでは…とも思ったり。

ワースト2~5に関しても、世の中的に景気が悪いからね~と考える人もいるかもしれませんが、当社的には日ごろから申し上げていることの一つですが、「機械やプログラムで処理できる仕事」は、確実になくなっていく…ということが如実に出ていると考えています。これはコロナがどうこうの話ではなく、大きな流れの問題としてです。

事務職というと、まるでそれが一つの仕事のように聞こえた時代ならいざ知らず、やっていることを突き詰めれば「電話応対」や「入力」「転記」「メール」「連絡」…といったことで90%、場合によっては95%以上になることも珍しくないでしょう。

語弊を恐れずに申し上げれば、この部分については、「ほぼすべて自動化」できてしまう訳で、確実になくなることが決定しているとも言える仕事なのです。「そんな失礼な!」と声が飛んできそうですが、


「メール打つのに、いちいち人に頼みますか?」
「エレベーターに乗るのに、いちいち人に動かしてもらいますか?」
「わざわざ紙に手書きしたり、枚数数えたり、電話するために、人に頼みますか?」

という話です。大昔(といっても35年くらい前)は、エレベーターの操作員とかタイピストというのが専門職として存在していましが、ほぼ世の中的には消えてしまいました。

経営者やビジネス的な観点から考えれば、「正確性が増して、処理が早く、コストも下がる」ことは、間違いなく望むことに違いありません。こんなことは、自分が経営者の立場で考えれば一秒もかからずに分かることでしょう。

それを阻むものが実は人間だったりする訳で、人間は判断ミスや操作ミスをし、お休みも必要ですし24時間365日は働くことはできません。当然給料も必要ですから、ある意味「自動化の大局」にあるとも言えるわけです。

断っておきますが、人間に機械的に仕事をすることを要求するつもりや、単に人件費削減のために申し上げるつもりなど毛頭ありません。むしろ、これまで人間に機械的な仕事を強要してきたことに対して「おかしい」と申し上げているのです。ミスをしないことが素晴らしいとか、正しい操作、素早く正確に応答する…などは、機械になれと言っているようなものだからです。

「部屋を出たら電気を消せと難解言ったら分かるんだ!」もそうですし、「忘れずに資料を持ってこいと何度言ったら分かるんだ!」もそうです。計算にしてもそうです。

「計算ミスをするな、検算をなんでしないんだ!」なんて、コンピュータですれば、百万回計算しても間違うことはありません。電源が止まってストップすることはあっても、間違うことはないのです。そんな便利でありがたいものが既にあるのに、「あなたが経営者だったとして、わざわざ人間に頼みますか?」という話です。

人間だからこそできること、頼みたいこと、やってもらいたいことがたくさんあり、そこに会社を伸ばすことができるチャンスが隠されているのに、それには知恵を出さずに片方のことばかり意識して埋め合わせをしようとすれば、当然弊害や衝突が生まれます。

コンサルティングにおいて、冷静に見なくてはならないことがここに隠されています。本来人間がやらない方がいい…という部分に、わざわざ人材を投入していないか。もし経営者だとして、何を人に頼めばその人も、会社も幸せで伸びることができるようになるか…。

人を雇って何をしてもらうか?に対して、コンサルタントとしてどう答えるかは、極めて重要なことです。そして、あなたが考えているコンサルティングやお仕事というものが、もし「単なる知識的なこと」だったり、「計算や処理的なこと」だったり、「代行や作業」的なものであったりすれば、それらは当然、機械や自動化の対象となっていくことを覚悟しなければなりません。

だからこそ、知恵を発揮できる「体系化されたコンサルティング」というものに、自分の売り物を昇華させる必要があり、それを「どう売ればいいのか」を体得する必要があるのです。

あなたは、人を雇ったら何を頼むか? にどう答えますか?
そして自分はどうビジネスをすべきか解を出していますか?

著:五藤万晶

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