がんばれコンサルタント! 第477話:コンサルティングに伴う、人の心理について押さえておくべきこと

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「ゴトウさん、クライアントさんのところで思わぬやっかいなことが起きていまして…」── 3年ほど前にコンサルタント起業をされたお仲間の言葉です。

なんでも、クライアント企業さんにおいて、社内改革に着手しているそうですが、そこで担当になってもらった人が困ったことになっているとのこと。

そもそも、経営そのものは割と順調に推移していた会社だったそうですが、このコロナ禍で既存事業が少なからずダメージを受けたため、いずれ改革しなくては…と思っていたのを前倒しで始めるためにコンサルティングが依頼されたという経緯です。

改革の担当長は、社長さんに直々に指名してもらった人ですが、どうもここの部分においてミスがあったようで、困ったことになっている…という訳です。

困ったこと…というのは、「次々に問題が発生する」というもの。トラブル多発?!と思いきや、ちょっと違っているそうで、厳密に言えば、別の問題を掘り起こしたり、問題提起したり、新しい問題を発見したり…ということで、解決しそうになると別の問題が沸き起こり、常に問題が発生しているために改革に終わりが見えない…という状態になっているというのです。

思わず、「やっちゃいましたね…」と思ったのですが、現実的には、このようなことはよく起こることの一つです。何も特別なことではありません。

もっと言えば、人は誰でもこのような傾向があると言えるでしょう。理由は実にシンプルです。「問題があることで、自分の存在意義がある…という立場であれば、人は誰でも問題が起き続けることを望む」からです。あまりにも単純な話です。

本来、問題解決することが担当者の役目だったとしても、「その解決の暁には〇〇がある」ということが明示されていなければ、「問題解決によって自分の役割は終了する」と考えるのも自然なことです。だから、無理やりにでもわざわざ問題を引き起こす…という、まるで足を引っ張るかのようなことさえやってしまうのが、弱き人間の悲しい性というもの。

「嘘でしょう、そんな逆のことを…」という人もいるかもしれませんが、現実の社会をみれば、むしろこの手の人であふれていることがスグに分かります。

この一年半のコロナ禍でも、問題が起こるたびに、さながら「喜々として…」と言えば語弊があるかもしれませんが、少なくととも、登用され続けて随分見た目が変わった人も少なくありません。野暮ったかった人が、テレビにやたらと映ることで、いつのまにやら服装も喋り方も随分垢ぬけたりしたのは、ほかならぬその証拠と言えるでしょう。

その論調は常に、「このままでは大変なことが起きる!」といったもので、それが大きく外れようが一切お構いなし。自身の存在意義を守るかのごとくに、次から次に「問題だ」「危険だ」を繰り返してきたことは、記憶に新しいでしょう。

問題がなくなれば、テレビに映ることがなくなる人たちです。どんなことでも問題になっていないと困るのです。自分が努力してつくりだした訳でもなく、突然スポットライトを浴びたのです。

騒がれて注目される喜びを知ってしまえば、「問題が長続きすれば、自分に光があたり続ける…」という、悪魔に魂を売るかのようなことを考えたとしても、不思議ではありません。それは立場から言えばある意味自然と言えることなのです。

もちろん、だからと言ってそれを肯定するつもりは毛頭ありません。問題が長引くことによって喜ぶような下衆の味方をするとしたら、それは「あなたも同罪」という話です。

自分がこうしたダークサイドに足を引っ張らてしまうのか、それともホワイトの世界で生きていけるのか…は、根本的に言えばその手前の、構造の部分を理解している必要があります。要は、「正しい構造の上に立って活動をしている」かどうか…ということです。

簡単に言えば、そうした状況になる手前で手を打つ必要がある…ということです。つまり、「問題が起こったから…で求められる話」なのか、それとも「プラスを生み出すから求められる話」なのか。

プラスを生み出す人が、もっとがんばればさらにプラスを生み出し、それによってプラスはさらに広がるので、重用が続くことになんら問題があるどころか、より一層プラスになります。問題を長引かせる思考とは、まるで逆です。

そもそも、他にやることがたくさんあって、忙しく活躍している人からすれば、問題がズルズルと続くところになんて、いちいち関わっていたくない訳で、要はそれだけヒマというと語弊がありますが、他にステージがない証拠という話です。

このことは、コンサルティングの現場においても言えることですが、そもそも、コンサルタントとしての活動の立ち位置においても言えることです。その仕事の内容がどちらなのか…ということです。

もちろん、問題解決系のすべてが長引かせ…になると申し上げるつもりは毛頭ありません。しかし、クライアント先が限られ、契約が減少してきたりするとき、この問題解決型で行っているパターンの場合、「あなたの会社には、こういう問題がありますよ!」と、無理やり問題点を探したり、発見したり、つくりだしたり…ということを、しないとも限らないという話です。先の問題を作り出す思考と同じ境遇だからです。

世の中、本来誰でも、道の真ん中を堂々と歩きたいはずです。そのためには、そもそもの構造の部分に着目する必要があります。コンサルタントであれば、プラスをつくりだすお手伝いをする。そのことで次のお客様をつくりだし、さらに次のお客様、次のお客様…と、必死にプラスを作り出す努力をする。

このクライアントに切られたらどうしよう…と思う心は、問題を作り出す思考につながる危険性をはらんでいることを知っていなければなりません。ぬれ落ち葉がごとく、問題を掘り起こしつづけるような思考に陥らないためには、他力でスポットライトを浴びるのではなく、自分のやるべきこと、自分のお客様、自分のステージを、みずからどんどん増やし続けることです。

このことを理解していれば、クライアント先の抜擢においても、プラスのゴール設定を社長に進言するでしょう。人の心理を知っていれば、打ち手は変わります。

あなたは、プラスをつくりだし続けるコンサルティングを行っていますか? そうした道を目指していますか?

著:五藤万晶

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