がんばれコンサルタント! 第36話:本物の「指示」とは

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第36話:本物の「指示」とは

 先日、「現場のコンサルティングで、指示しても予定どおり進まないことがありまして…」というご質問をいただきました。

 説明の仕方が悪かったのか、何が悪かったのかと悩まれておられましたが、これは確かに一概に「悪いのはコレ!」とは言い切れない性質のものです。

 しかし、話の仕方や上手下手など全然関係ないことは確かです。前回、「空気が読めなければ…」とお伝えしましたが、空気が読めて仕事が進むようにさえできれば、話の上手下手など、ほとんど関係ないからです。

 テレビに映る有名な?コンサルタントの人や、セミナーなどで上手に話をする人ばかり見ていると、「コンサルタントは喋る仕事」 のように思ってしまいがちです。さらに、コンサルティングにおいても、次々に指示を出して…というイメージが強いかもしれません。

 しかし、コンサルタントの仕事とは、うまく話すことでもなければ、指示することでもありません。

 よく、初めて部下を持ったような若手の社員が、「まずコレをして、次にあっちを…」と、まるで指示することが仕事のように勘違いしている人がいます。指示したとおり動かないと怒りだすのに、指示がなければ動かない部下を見て、「ウチの若い奴らは…」とボヤいて格好をつけていたりするので面倒な人たちですが…(笑)。

 一方で、自分が実務に没頭していて、周囲の人は何をやっていいやらで右往左往…という人もいます。リーダーがどっぷり現場実務をしていたら、大きなプロジェクトは進まなくなってしまいます。全体を見て把握して、 必要な時に必要な指示を出して、プロジェクトが進むようにしなければなりません。

 コンサルタントの仕事も同じです。要するに、「うまく進むようにしてあげること」、が仕事なのです。全体を見ながら、「必要なことを必要なタイミングで人に伝え、動いてもらい、プロジェクトが進むようにする」ことこそ重要なのです。

 そういう意味で、当然、何かトラブルや問題が起きることもあります。「うまく行くようにする」ことが仕事なのですから、 「指示をしたのに、なぜやらない」とか、「想定外の事故が起きた…」などといくら言っても始まりません。すぐに軌道修正のための手を打って、「うまくいくようにする」ことこそ重要であり、それが仕事なのです。

 そういう意味では、いくら正いことを大所高所から「ああしろ、こうしろ!」 と指示命令しても、現場の空気がわかっていなかったり、経営者から信頼されていなかったりすれば、コンサルティングは遅々として進まないことになります。

 こうした状況に陥ったときに、「どう説明すれば人を思い通りに誘導できるか…」とか、「どうすれば説き伏せられるか…」と考える人が必ずでてきます。そうした人が陥るのが、やれ横文字の話術や説得法…などで、これを盛んに勉強しようとする人がいますが、これもまったく本末転倒と言えるでしょう。

 理由は簡単です。このような発想をする人は、基本的に、「正しいのは自分なのに、周囲は分かってくれない…」という思想が根底にあるからです。相手を説き伏せようとする前に、そもそもの考え方に問題があることに、気付かなければなりません。

 コンサルティングにトラブルはつきものです。予定通り進まないことも決して珍しくありませんし、企業コンサルティングにおいて、うまく進めるためには、単なる指示命令や孤軍奮闘はあまりにも非力です。

 自分の専門分野において、他人よりはるかに俯瞰した状態で、様々な問題発生を予知し、予防線を張り、二の矢、三の矢を用意しておき、適宜説明したり頼んだりして、皆に上手に動いてもらう…。コンサルティングの根底に、その会社を良くしてあげたい、皆を幸せにしてあげたいという想いがあるか…、それらが複合的に揃って初めて「指示」が生きてくるのです。

 コンサルティングとは、自分のコンサルティング自慢をする場などでは決してありません。依頼いただいた経営者や企業を通じて、社会に貢献する仕事だということを忘れてはならないのです。

 

著:五藤万晶

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