がんばれコンサルタント! 第182話:コンサルタントが経営者と共有しなければならない思考軸

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「そういえばゴトウさん、先月より訪問しているクライアントさんなんですが、結構てこずってまして…(笑)」── 饅頭のお土産を片手にニコニコしながら事務所にお越しになられた、全国を飛び回っているコンサルタントの方の言葉です。

この方、3年前にはコンサルタントと称されていても、実は指導先はゼロ。各地を飛び回る派手なSNSの投稿に、周囲は「すごいご活躍ですね~」とはやし立ててくれるも、指導での出張などなく、本当はすべて「講演」だけだった、という方。

いまや誰もがSNSで情報を発信できる時代ですが、逆に言えば「何かを発信しないと…」と、切迫感にさいなまれてムリに投稿している人も多いのが現実。自分はコンサルタントなのだから、全国の指導先を飛び回って…という演出をしたくなるといったところでしょうか…。

ところが現実的には、指導先などないために写真にしろ文章にしろ、無理が出てくる訳です。冷静に考えればスグに気付くはずなのですが、「本当に指導先のところに行っている人」と、「講演で地方を立ち寄った人」とで、同じ文章や写真になるはずなどある訳がありません。こんなことは、当然、コンサルタントを使う経営者も一発でお見通しなのですが、当の本人だけが気付いていなかったりする訳です。

話が脱線しているように聞こえるかもしれません。何をお伝えしたいかと言えば、この冒頭のコンサルタントの方とお会いした3年前の当時、似たような境遇の人が何人かいた…ということです。そして、いつも感じていたのは、会話で使う言葉が全然違っていた…という点です。

弊社では、昔も今も、「コンサルタントと講師は、まったく違う職業ですよ」とお伝えしています。自分の職業を「コンサルタント」と称するのなら、本当にコンサルティング指導ができる人でなければ、真のコンサルタントと言えませんよ、と常々申し上げています。あまりにも当然のことと思います。

コンサルタントとしての活躍を望むなら、どれだけ厳しそうに見えても、コンサルタントとしての道を歩むしかありません。似たような道に見えても、違うものは違うのです。

講演講師も、研修も、トレーナーも、分析家も、アドバイザーもファシリテーターもビジネスタレント…も、似ているように見えてもやはり、「まるで違う仕事」なのです。

これは、本人が考えている以上に、その職業的な違いが様々なところに現れます。例えば思考軸です。

コンサルタントとは、「結果をつくり出すための実務戦略家」とも言えます。要するに、「上手に話す」、「分かりやすく説明する」、「詳しく分析する」、「現状を把握する」、「一緒に考える」…といったことでは、コンサルタントとしては仕事にならない、ということです。

どれだけ楽しかろうが、笑いが取れようが、役に立ったと言われようが、言葉は悪いですが、「そんなことはどうでもいい」というのが、実務の世界です。コンサルティングの世界とは、何を説明したかではなく、どう変える事ができたか…が問われる世界なのです。

こうしたことを前提にするとき、コンサルタントが持っていなくてはならない思考軸とは、「結果を出すためには何をしなくてはならないのか?」「現状を突破するために、何をするか?」…といった、徹底した「成し遂げるための考えとその具体方法」ということが分かります。

つまり、分析やリサーチ、計画づくり…といったことは、「目的を実現するための道具」に過ぎない…ということです。

このことが本当の意味で分かっていないと、会話をしていても言葉の端々に、その甘い思考の片鱗がにじみ出てくることになります。

例えば、饒舌に語っていても、「要するに、○○だからダメなんです」、「それは◆◆だからできるのであって、私にはムリです」、「上手く行かない理由は△△です」…といった言葉がやたらとでてきて、しかもそれが結論という場合です。

「上手く行かない理由」を、説明する必要があるのは分かります。しかし、結論がそれで終わりだったり、だからダメ…では、何の解決もありませんし変わることを放棄していることを意味します。

怖いのは、本人はあくまでも「無意識」だという点です。「○○だからムリ」というのは、そこで思考をとめている典型例です。考えを放棄している訳ですから、現状を大きく変える気もなければ、何かラッキーなことでも起きないかな~と受身の発想で考えていると言わざるを得ません。

問題なのは、この思考回路の人が、もし本当にコンサルティングを実施するとなると、社長と一緒に悩んだり、上手く行かない理由を確かめ合ったりすることになる…ということです。要するに、まるで役に立たない…ということです。

現実的には、優れた経営者は、ちょっと会話をするだけで、コンサルタントの力量をスグに把握してしまいますので、程度の低い自称コンサルタントに依頼することなどありません。

実際、同時期に似たような境遇…の他の人、口を開けば「私にはそんなことはムリです。ムリな理由は…」と言っていた人は、コンサルタントとしての仕事は、いまだにありません。思考軸が結局、否定的だからです。

経営者は、どこまでも突破口を探しています。自社を強く成長させたいと願っています。その想いを「本当に実現させてくれる人」を探しているのです。ダメな理由をどれだけ聞かされても、未来は何も変わりません。

「腕のいい船乗りほど、荒波に燃える」──。冒頭の活躍が著しいコンサルタントは、傍から見ていると、ちょっと変わっている?! と思われるほど、「困難になると燃える」方です。

いやぁ~困りましたよ~とは、枕詞なのかと思うほど、笑いながら突破口を探されるのです。そして、「上手く行くまでやりぬく諦めの悪さ?」も持ち合わせています。これこそ、クライアントの経営者と共有すべき最も重要な部分です。だからこそ、クライアントからの依頼が絶えないコンサルタントとして活躍されているのです。

あなたは、自分を含めて、何をすべきか…を軸にしていますか?

 

著:五藤万晶

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