がんばれコンサルタント! 第111話:経営者は、コンサルタントのどこを見て判断するか?
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第111話:経営者は、コンサルタントのどこを見て判断するか?
「私は特に売上は考えていません。教えるのが好きなので、趣味的にコンサルタントをやりたいのですが…」── 先日、ご相談にお越しになられた方の言葉です。
弊社はコンサルタント業を専門としたアドバイス業ですので、コンサルタントとして活躍したいという方が大勢お越しになられます。
ご相談にこられる方は、年齢も性別も、職業もご経歴も、立場も…、実に様々。いろいろなご自分の可能性を探りたい…という場合もありますが、冒頭のような言葉を耳にした場合、「趣味の延長でお考えのようでしたら、コンサルタント業はおやめになったほうがいいですよ」…と、ハッキリお伝えしています。
実際、弊社では、老後がヒマだから…という定年退職後に時間を持て余している方や、現在お勤め中の方で、副業的にコンサルタントをやってみたい…という方々からもご依頼をいただくことがありますが、コンサルティングをお受けすることはしていません。
理由は単純です。いかなる仕事でも、プロを名乗る限り、遊び半分でできる仕事など何一つ無いからです。
例えば、「コンサルタント」と名乗る限り、それは本人がどれだけ意識しているかはともかく、「プロフェッショナル」であることを意味します。つまり対価を得て成果を出すことが仕事…ということです。
自分は安い料金でやっているし、それほど本格的にやっている訳ではないので…という人がいますが、金額の高い安いの問題を言っているのではありません。
例えば、営業コンサルタントと称するなら、当然プロの仕事を期待される訳です。しかし、本当の実務指導で成果を期待されるのは荷が重いので、簡単にアドバイスする機会があったら…という程度なら、「臨時営業アドバイザー」とか、「初心者専門営業コーチ」、「自称営業コンサルタント」、「アマチュア営業コンサルタント」…くらいに肩書きをつけるべきでしょう。
要するに、「他のプロフェッショナルの方が使いそうな“まともな肩書”を一切使わない」、「“本気でやっていない”ことを公言する」といったことでもしない限り、周囲に多大なる迷惑をかけていることを知らなければならない、ということです。
そこまで言わなくても…と思う方も多いかもしれません。しかし、プロフェッショナルとしての肩書を使う限りは、依頼した人からすれば「プロに頼んだ」と当然思っています。
いい加減な仕事や、趣味の延長で行われる仕事とは、業界の評判を下げることであり、不信感を呼ぶことであり、他の真剣に活動している人の足を引っ張ること…以外の何物でもないということです。だからこそ、プロの肩書きを付けるからには、「本気」以外に道はないのです。
この「本気」という起点は極めて重要です。なぜなら、プロフェッショナルを標榜するという意味においては、「本気」というものは、高度な技術、専門知識、腕やノウハウ…などより重要な要素だからです。
資格や技術、ノウハウ…があればプロとして通用するのでは?と考える人は、すべからく教えられる材料を増やそうと「お勉強」にいそしみます。起業に際しても、「やっていけるような“何か”が持てて、自信がついたら…」といった発想をしがちですが、その考えの本質は「レベルに達したらできるようになるハズ」というものです。
残念ながらこの考え方は、本物のプロの道では通用しません。プロとは自分がプロだと決めているかどうかが最重要だからです。「コンサルタント業」に必要なことは、自分はプロのコンサルタントである、という「腹のすわり」です。
いかに高度な知識や技術、ノウハウがあっても、この「本気」がなければ、単なる薄っぺらい情報であり、薄っぺらい指示にしかなりません。アマチュアの心がもたらすものは、すべてにおいてアマチュアの結果ということです。
逆に、最初は知識的にもノウハウ的にも未熟であっても、プロの道を行くと本気で決めた人は、自分がすべきプロの結果に必死で近づこうとします。いかなる困難な崖であってもよじ登って行きます。そうする、と自分が決めているからです。
実は、こうした本気度を、経営者はしっかり見ています。コンサルティングを依頼する際、本物のコンサルタントに頼みたいと思っているからです。似非コンサルタントや趣味の延長コンサルなどに頼んで、無駄な時間を費やしたくないからです。これは本物の経営者であればあるほど顕著です。
では、どういった点に、「そのコンサルタントが本物か、本気でコンサルタント業をやっているかが現れるか」と言えば、コンサルタントとして掲げている願望に如実に現われます。
「コンサル業でお金をためたら、プチリタイアして豪華な別荘生活をするのが夢で…」という人がいます。「とにかく有名になって騒がれるようになるのが夢です」という人もいます。カネと遊び、名誉と余生…が夢だといった人に、経営を真剣に考えているリーダーが、重要なコンサルティングを依頼するでしょうか…ということです。
コンサルタントという言葉が、よく「いかがわしい」と思われてしまうことが多い単語になっていることは、本当に憂うべきことです。それだけいい加減な仕事をした輩が多かったとも言える訳です。
弊社ではこうした事態を少しずつでも、本当に微力ではあっても、「コンサルタント」という肩書が、まっとうなプロフェッショナルの仕事の肩書として再認識されていくよう、活動をしていきたいと考えています。
あなたが、プロのコンサルタントとして実現させていきたい夢は何ですか? あなたの本気の夢のお手伝いをいたします。
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