がんばれコンサルタント! 第389話:コンサルタントが押さえておくべき「時間を買う」本質的価値

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「ゴトウさん、クライアント企業で新事業の効果が大きくなってきて、社長が大喜びですよ」── 親しいコンサルタント仲間と談笑していたときに出てきた言葉です。

携わった会社の、事業が大きく変わっていく様を見れるときがあるのは、まさに、コンサルティングの醍醐味の一つと言えるかもしれません。

見れるときがあるのは…と表現するのは、仕組みづくりを行うコンサルティングとは、作業や研修などと違って「目の前で効果や成果が見える」とは限らないからです。

実際に効果が発揮されるのは、「仕組みが稼働してから」となるため、時間的にはズレることも珍しくありません。ここがもどかしい部分でもあるのですが、コンサルティングが終わってから後に、「いい成果がでている」と耳にすることも多いのです。

研修もコンサルティングも同じようなもの…などと思っている人からすれば、この違いを理解していない人もいるのですが、土台からつくる話と、出来上がっているところの飾りつけをするくらいに違う話です。

例えば、フランチャイズの場合、そこに加盟すればあらゆるものが用意されています。システムも商品も宣伝も、もっと言えば、制服もゴミ収集もチラシも指導マニュアルも接客方法も…、すべて整備されていたりします。ある意味、完璧にできあがっています。

一方、これから「何かの商売を始める」とすると、「すべて自分で用意する」必要があります。もちろん、規模に応じて用意すればいいので、最初から「何万点も扱えるシステム」とか、「日に3便の物流体制」や「テレビCM、広報体制」…などは不要でしょう。

しかし、お店の設備や品揃え、レジや電話…など、最低限の営業をやっていく仕組み…というものがなければ、そもそも商売を始めることすらできません。勝手にお店ができあがることは、絶対にないからです。実に当たり前のことです。

やっとこさ、それらを一つ一つ用意して? そしてなんとか営業できる状態になったとして、経営者として絶対に考えておかなければならないことがあります。それは、「商売や事業には必ず、逆風や衰退、大きなマイナスのうねりが襲ってくる」ということです。

あれこれ工夫をしていたとしても、残念ながら逆境というのは来ます。これは絶対です。景気のせいだと考える人もいますが、難しいことを考えるまでもなく、買い物一つでも、10年前、20年前とまったく同じお店で、まったく同じ商品、まったく同じ買い方ですべてやっている人…など、まずあり得ません。

新商品がでてきたり、新しいお店がでてきたり、ネット販売や移動販売、スマホで購入や、定期便、SNSで評判を見たり、ポイントで購入したり…と、自分が消費者のときに、20年前と一体どれだけ変化したかを考えれば、それだけ自分も変えなければ、確実に危険な状況になっていっている…ということです。

こうした当たり前のことを前提とするとき、ビジネスは「専門特化」と同時に「複合化」を意図して図からなければ、一たび想定を超える大きな逆境が来た時、一瞬で飲み込まれてしまう…ということです。

このことを皮膚感覚で分かっている経営者は、第二の事業、第三の事業と、必ず「一見無駄に見える」ような投資を行ったりします。必ず現在のビジネスに大きな逆境が来ることを知っているからです。

この第二、第三…の事業をつくるのは、ある意味、事業の成長のためであり、夢であり、ロマンである一方、本当に重要な保険でもあります。だからこそ、優れた経営者であればあるほど、時間をお金で買う判断をします。3年遅れたら、保険も効きませんし、何もかも今の判断基準とは変わってしまうからです。

「自前でやればコストが下がる」というのは、言葉は悪いですが、競争がないとか緩いことが前提の考え方であり、社会の進化もほとんどなく、ライバル企業もゆっくりしていて、市場全体のパイが大きくなっていっている時の旧態依然の考え方ということです。

自前とは、巨大な力を持っている企業で、「戦略としての内製化」を進めているならともかく、基本的には「趣味を商売に持ち込んでいるセンチメンタリズム」であり、社員が自分の能力を上げて会社にアピールしているレベル…ということを、分からなければならないのです。

世の中の進化がますます速まっているとき、コストを下げる自前主義をやっていると、それができるようになる時間コストの方が、圧倒的に高くつくことになります。「覚えたころには古い」なんてこともザラです。

大前提として、残されている時間はどれだけあるか、まずその把握こそが重要です。種を蒔いても、収穫できるようになるまで、想像以上に時間がかかるのです。

大切なことは、コストをどれだけ下げても、ゼロにはならず、一方で時間が伸びれば伸びるだけ、現在を維持するだけの流出は確実にかかるということです。しかも世の中の変化の分だけ、加速度的に悪化していくことも確実です。

時間を飛び越えることに投資の価値があります。そして、コンサルティングの真の価値があります。コンサルタントがこのことを本当に理解していないと、指導もピントがずれます。コンサルティングを使ったことがない、分かっていないコンサルタントは、この点、極めて注意が必要です。

分かっているふうを装って、本当は全然わかっていなかったりします。目の前のコストに目が行き、自分が作業して何とかしようとしたりします。理解できていない証拠です。見よう見まねでいくら行おうとしても、分かっていなければ、絶対に本当のコンサルティングはできません。

あなたは、真にコンサルティングビジネスを展開できていますか?
あなたは時間をしっかり買っていっていますか?

著:五藤万晶

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