がんばれコンサルタント! 第743号:コンサルタントが押さえておくべき、「枠」も「下駄」も存在しない世界の醍醐味

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「ゴトウさん、最近ネットで「女子枠」の話がよく出てきますが、なんだかへんな感じですよね…」── 先日、親しいコンサルタント仲間と楽しく一杯やっていたときに出てきた言葉です。

高名な大学の学長や勝負師の世界の人が、にわかに脚光を浴びることになった女子枠(じょしわく)」なるフレーズですが、もともと、男女比率の是正に向けたさまざまな取り組みが行われる中、女性比率を高めるために取られた施策の呼称と言えるもの。

語弊を恐れずにもう少しわかりやすく言えば、「意図的に比率を是正するために、特別な優遇策を用いること」といったところでしょう。

意図的優遇ですから、枠だの下駄だの言われるときには、「女子枠」に限らず、「〇〇枠」というもの全般に、「違和感やへんな感じ」があって、ある意味当然な訳です。

ただし、コンサルタント商売という観点からこの話題を眺めてみると、なかなか興味深い事実が浮かび上がってきます。

当社は独立系コンサルタントの支援を行っていますが、この業界についての正確な統計的データは、商売的な曖昧さもあるので把握は困難なのですが、しかし、当社がこれまでに直接関わってきた500人以上のコンサルタントおよびコンサル志望者の方々を見てみると、はっきりと言えることがあります。

それは、会社や団体など組織などの「内の世界」と、一匹狼として自ら起業して勝負する「外の世界」とでは、考え方がまるで違うということです。

そしてそれは、数字に如実に現れています。一匹狼のコンサルタント商売において、女性比率は20人に1人いるかいないかくらいというのが現実です。要は5%を切ってくる比率ということです。

えっ? そんなに少ないの? という声が聞こえてきそうです。一般の会社において女性比率が5%以下と言えば、「異様に男性比率が高い会社ですね…」と言われるハズです。何か特別な事情でもない限り、女性が少ない会社というイメージになるでしょう。

まして昨今では、「取締役の女性比率向上」が叫ばれていることもあり、上場企業においては20%弱に達していて、2030年までに女性取締役3割という数値目標まで設定されています。

こうした数字と比べれば、5%以下はおかしいのか、間違っているのか?ということになりますが、 しかし、当社15年の統計的な数字、また皮膚感覚としても、やはりこの5%の数字は非常に現実味を帯びています。

一つ興味深い数字があります。未上場の中小企業の経営者の場合です。

帝国データバンクの資料を基にAIにも手伝ってもらってざっと計算してみると、年商3億円~50億円クラスの会社の場合、女性経営者の比率は5%弱くらいと推測されることです。(※女性経営者比率:1億〜5億円未満約 6.9% 5億〜10億円未満約 3.5% 10億円〜50億円未満約 2.5%〜3% これに会社数の比率を勘案計算)

期せずして同じくらいの数値になったのは、単なる偶然でしょうか? それともこちらもおかしいのでしょうか?

一つ言えることは、「創業経営者の場合、誰かに頼まれて社長をやったり、任命されて経営者になったということは、まずない」ということです。「やりたいから商売を始めた、ビジネスを始めた」のです。

これは極めて重要な事実です。経営者とは、誰かに与えられたものでもなければ、任命されたものでもなく、選出されたものでもない。何か別の力によって社長をやっているのではないのです。

自分がやりたくてやっているのです。そして、それを拒む法律もルールも規制もありません。会社の代表取締役になってビジネス展開すれば、それでOKなのです。

組織の内側では、評価や昇進の仕組みに様々な「枠」や「下駄」が絡んでくることがあります。比率の調整、派閥の力学、上司との相性…。もう一度語弊を恐れずに申し上げれば、「実力とは別の理由」で物事が決まる場面が、少なからず存在していたりします。

一方で、外の世界はどうか ── たとえば、店頭にお菓子が並んでいるとき、消費者はそのメーカーの経営者の性別を気にして買っているでしょうか。「男性が作ったから」「女性が作ったから」と考えて購入を決める人など、少なくとも周囲で一度も聞いたことがありません。

内と外とでは世界が違います。内では枠や下駄の謀略に邪魔されるが、外では実力本位の勝負ができる。これが、独立コンサルタントや事業経営者の世界における醍醐味なのです。

かれこれ10年ほど前のことです。ある業界のコンサルタントを目指していた女性が当社にお越しになりました。「周囲は男性ばかりで、この業界では女性は無理だと言われたのですが、先生はどう思われますか?」と、少し不安げに口にされたのです。

面白い質問だなぁと思いながら、すぐに「周りが男性ばかりなら、むしろ女性というだけで目立って商売しやすいと思いますよ」とお答えしました。

実力勝負の世界なのですから、そもそも女性だからというのは何も不利になりません。女性が不利だと思っているのは、その業界の内なる世界の話です。

そんな面倒な世界で、権謀術数をめぐらせて枠だの下駄だの使うのか、自分の特徴を最大限に活かして実力勝負の世界で活躍するのか…。

「腕に自信のある船乗りは荒波を好む」という言葉がありますが、果せるかな、その方は今や目覚ましい活躍を見せ、周囲の男性コンサルタントをはるかに凌ぐ稼ぎを実現されています。「女性だから不利、無理」と言った周囲の言葉は、正真正銘の的外れだったわけです。

世の中には実力勝負の面白い世界があります。説明がつかないことにひれ伏す必要もありません。これまで培った知識や経験、ノウハウを最大限に活かせます。

あなたは、内の世界でポジションをもらいますか? 外の世界で勝負をしますか?


著:五藤万晶

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