「ゴトウさん、ここのところの制…
がんばれコンサルタント! 第681号:コンサルタントが押さえておくべき、「値上げ」に関する重要ポイント

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「ゴトウさん、クライアント先に値上げを進言していたんですが…」── 親しいコンサルタント仲間と集まって、ビールジョッキ片手に楽しく一杯やっていたときに出てきたお言葉です。
なんでも、物価もいろいろ上がってきているし、会社も地力がついてきている今だからこそ、いっそ戦略的に価格をしっかり上げていくということをお薦めしたのだとか。
ところが、どうもこの話がタイミング的なこともあって、当初イマイチ理解されなかったようで、社内でもかなり混乱してしまったというのです。
見渡せば世の中、この数年、あらゆるものが値上がりしました。円安に加え、経済活動の再活性化、資源価格の上昇、物流コストの高騰…。こうした環境要因に押されるかたちで、飲食業から製造業、サービス業にいたるまで、「コスト転嫁を目的とした価格改定」が相次いでいます。
ランチ代一つ見ても、東京都内でゆっくり落ち着けるお店で千円以下を探すのは、今や“特別任務”と言えば大げさに聞こえるかもしれませんが、それくらいに難しくなったのが現実です。
こうした背景を考えれば、クライアント先に値上げを進言した際、社内でその真意がうまく伝わらず、混乱が起きたとしても、やむを得ないかもしれません。
では真意とは何だったのか…。値段を上げるという打ち手には、もう一つ、「価格帯を上げる」という、より高度な経営戦略もあります。言い換えれば、ただの「価格調整」ではなく、「ビジネスモデルの格上げ」という打ち手です。
一般的な値上げの場合、その基本的な考え方は「価格転嫁」──つまり、原価上昇に伴う価格改定というロジックです。「諸物価高騰につき…」という、お馴染みの接頭語がその何よりもの証拠?といえるでしょう。ある意味で“やむを得ない”処置という言い訳を口実に行われたりします。
一方で、「価格帯を戦略的に上げる」、または「高価格帯の商品をつくる」というのは、単なる物価対応とはまったく異なる、能動的な価格戦略です。最大の違いは、「客層を上げる」「自社のビジネスのステージを引き上げる」という、明確な意図と覚悟が込められている点です。
つまり、世の中で価格上昇が「目立たない」この今の状況下をチャンスと捉え、ある種“冒険的”な「戦略的値上げ」を行うことで、事業そのものの立ち位置やポジションを一気に変えてしまおうという試みです。この「時流を味方にする」感覚は、まさに優れた経営者やコンサルタントが持つ嗅覚の一つと言えるでしょう。
重要なことは、単なる価格転嫁による値上げの場合、提供している商品やサービスも特に内容を変えることなく、「価格だけが上がった」状態なのが普通です。このため、既存客が離れることも少なくなく、新しい客層への訴求力も弱いままという結果につながります。だからこそ、実に微妙な金額を恐る恐る上げる世界がそこにあったりします。
一方、戦略的な価格帯上げの場合、最初から「客層の格上げ」が意図されており、それに応じて提供する商品やサービスの質も引き上げられる、または「新たにつくる」ということが行われます。単に価格が変わるのではなく、価値そのものを変えていく必要がある…というわけです。
要するに、「安売りの何でも屋の商売から、しっかりとしたブランド商売へと転身」する…ということです。
これは何も一般消費財だけの話ではありません。数ある商売の中の一つに過ぎないコンサルティング商売においても、まったく同じです。
たとえば、時間給いくら…でやっていた業務を2倍、3倍に引き上げたいと思ったとき、単に金額の数字だけ変えても、当然ながら報酬に見合う価値が提供されていなければ、相手にされることはありません。
提供しているものが作業代行であれば、その内容が2倍や3倍良くなるということは理解しがたいからです。
大切なことは、報われる報酬をしっかり払ってもらうためには、それだけの商品設計やサービス構築が必要になる訳で、当社ではこれを、「“コンサルティングの体系化”を通じて戦略的に行っていく」ことを提言している訳です。
「値上げ」と「高価格化」はまるで違う話です。「ビジネスの意味づけを変える」と言っても過言ではありません。ここに戦略の本質があります。
あなたはクライアント先はもとより、自分の商売の戦略的な価格改定に対して、現状維持の延長線上ではなく、手を打っていっていますか?
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