がんばれコンサルタント! 第494話:コンサルタントが考えておくべき「ビジネスを回す」概念

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「ゴトウさん、街にずいぶん人が戻ってきたようですけど、リモートワークとかそういったものはどうなると思いますか?」── 先日、親しいコンサルタント仲間の方と一緒に、一杯やりながら談笑していたときに出てきた話題です。

毎日発表される陽性者数がずいぶん減っていることもあって、街がかなり賑わってきています。ただ、昔と同じかそれ以上? というほど賑わっているお店もでてきている一方、残念ながらほとんどガラガラ…というところもあって、かなり明暗が分かれている印象も否めません。

これだけ街に人が戻ってきた…となると、昨年から今年にかけてずいぶん話題になった「リモートワーク」ですが、果たしてどうなることやら?? と思わず考えてしまうのも当然でしょう。

気になる話題でもありますので、知人の会社はじめ、いくつかの知り合いの会社の人にも聞いてみていっているところですが、結局のところ「だいたい元通りになってきている」というのが大半という印象。

要は、一時的に「それ、リモートワークだ!」と一斉に掛け声に合わせてやってみたものの、街に普通に出て出社できるような状況になれば、「リモートよりリアル」というところがほとんどという話です。

これはある意味当然と言えます。そもそも日常的な仕事というものを、ある日突然「やり方を変えて」と言われて、しかも急な話だっただけに、根本の仕組みを変えることなく、表向きの部分だけリモートにせざるを得なかったため、普通に出てこれる状態に戻れば「そりや元のやり方のほうがいい」と、自然と戻っていっている…ということが起きているのです。

先に断っておきますが、リモートがいいとかリアルがいい…という事を言いたいのではありません。ビジネスの仕組みの話としての重要性を言っているのです。端的に言えば、「会わずに回る仕組みが備わっているのか?」という点です。

人は、顔と顔を会わせることで安心したり、意思疎通したり、微妙な感覚が伝わったり、思いつかなかったことを想いついたり、握手してピンときたり、きっかけを起こしたり、食事を一緒にして元気がでたりやる気が出たり、発奮したり加速したり… といったことが起きたりします。

これはリアルが持つ素晴らしき効果であり、画面越しではその効果はゼロとまでは言わないまでも、十分の一とか百分の一に減じることは、「百聞は一見にしかず」のことわざを思い返せば、すぐに分かることでしょう。

一方で、「来ているから仕事をしていることになる」かと言えば、当然ながらそれはまったく別の話です。言葉は悪いですが、単に出勤した、タイムカードに打刻した、時間通り居た…といったことは、法律的な解釈では確かに「労働した」ことになるでしょうけれど、ビジネスの役には立っていないからです。

重要なことは、これらの状態を明確に分けて考えているか…ということです。元々会う必要性もない作業の仕事なのに、感情論として会うことや「会っているから仕事をしている」という誤魔化しをするために、会う必要性、もっと言えば出社の必要性などを言っているケースもあからです。

逆に、本来会って話をして、ビジネスのプラス効果をつくり出していくべきところを、苦手意識や面倒をさけるために「いまどきは会わないのがスタイル…」などと分かったふうなことを言って、肝心のビジネスを停滞、衰退させていっていることに気づいていない人もいます。

どちらも、ビジネスを回して推進させて、さらに革新させて成長させていく…ということに対して、なんら意識もなく、単に「自分の仕事、役割」の範疇で、感情的に発言していると言わざるを得ません。

そもそも、ビジネスを成長させていくことを考えていく時、「仕組みが滞りなく回る」ことは、極めて重要なポイントです。誰かに依存したり、ちょっとしたことで滞留が起きたり遅くなったりするようでは、経営的にはマイナス以外の何物でもないからです。

そういう意味では「会わなくて済む」ビジネスの仕組みをつくることは、とても重要ということが分かります。これは担当者レベルで簡単につくれる話ではなく、経営の根本的な考えや仕組みづくりのレベルの話なので、にわかにつくれるものではありません。その証拠に、今多くの会社で「リモート前」に戻っていっている訳です。

仕組みがなかったりまともに機能していないところでは、必ず業務上に、調整やクレーム対応やメンテや人員補充などに明け暮れる人が必要になります。怖いのは、いつしか「そうした対応こそが仕事」という壮大な錯覚が起きたりすることです。

嘘みたいな話ですが、朝から晩まで対応に明け暮れて、忙しく動き回っているので一日が終わったときの疲労感や「やった感」だけは、立派に感じられてしまうからです。

ただし、ビジネスの成長に何か役だったか、それを続けて何か変わるのか? というシンプルな問いを投げかけるとき、嫌が応にも気づくことになります。

一方、ビジネスの成長発展のためには、日常的に普通に回る仕組みだけでは絶対に成長が起きません。それは単なる作業の連続だからです。新しい企画やビジネスの立ち上げ、商品づくりや新サービスなどは、まさに人と人とが会って話をして、何かの閃きを感じながらでないと生まれてこないものです。

経営トップ、リーダー同士がわざわざ飛行機に乗って逢うのはなぜか…。一口に「リモートワーク」と言っても、経営指導に携わるコンサルタントとしては、理解しておくべきことは結構深いと言えるでしょう。

あなたは、会わずに回る仕組みづくりをしながら、会うべき必要性をつくりだしていますか?

著:五藤万晶

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