がんばれコンサルタント! 第534話:コンサルタントが押さえておくべき「活動余命」の大前提
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「ゴトウさん、独立志望の知人が、やっと会社をつくったみたいでして…」── コンサルタント仲間で集って楽しく一杯やっていたときに、話題にでてきたお話しの一つです。
やっと…というのは、「よーしやるぞ~!」…という時から結構時間がかかっているためで、感覚的に言えば、「あれ?まだだったの?」という印象があったためか、そうした言葉がでてきたといったところでしょうか。
コンサルタント起業においても、こうした話は結構「あるある…」で、そもそも「やるか、やらないか」の段階での「どうしようかな…」の時間はもちろん、実際に始める段階においても、「う~ん…」的なスローな活動スピードというのは、本当によくある話です。
これはある意味当然のことと言えます。誰でも先が良く分からないところに対して、「えいや!」と行動するのは「怖くて当たり前」でしょう。これを怖くない…というとしたら、それこそ違う何かを心配したくなる話ですし、極めて正常な神経感覚と言えます。
様々な活動が遅くなりがちなことについても、一つ一つ初めてのことばかりなので、自分がやってきたこと…とは言え、それは会社があった上での話であり、会社を一から作った経験がある人は極めて稀なので、これまたしょうがないことと言えるでしょう。
大半の人にとっては、会社を登記することも初めてですし、会社名を決めることも、そして「どう活動していくのか…」を決めていくことも、すべて初めてに違いありません。
だから逡巡したり、躊躇するのは当たり前…とも言えるかもしれません。しかし一方で、必ず押さえておくべきことがあります。それは、「ビジネスにおける活動余命」です。簡単に言えば、その会社が元気に活動できる残された時間というものです。
会社組織であれば、この活動余命は施策によって伸びたり縮んだりします。ギリギリまで追い込まれても、経営者が交代して大胆な打ち手を展開することで、ぐっと余命が伸びることもあります。
逆に、無為無策の二代目や、単なる玉突きで経営陣に上がってきたようなリーダーが上に立てば、頑強だった経営基盤もあれよあれよという間にガタガタとなり、わずかな年月で身売りになったり、最悪は倒産してしまったり…ということも実際に起きてしまいます。
会社の余命は、人間の余命とは似ているようで少し違うのは、こうした打ち手によって変化させることができる点ですが、それはリーダーを替えられることや、人の入れ替わりによって実現する部分が大きいということです。事実、会社であれば、創業100年や150年を超えることも稀ではあっても可能ですが、人の場合はそうはいきません。
そう、我々コンサルタント業の場合、「会社=自分の人生」というケースが圧倒的であり、だからこそ考えておくべきことがあります。それは、自分の残された人生の時間と、ビジネスとして活動できる時間についてです。
「いつかは…」と思っていることは、すなわち自分の残された時間と照らし合わせて考えなくてはならないことですし、それはそのままビジネスとして活動できる残り時間と一致する…ということです。重要なことは、単なる余命ではなく、活動的に動ける残りの時間こそ考えておかなければならないという点です。
これは、「寿命は〇〇歳くらいだから、まだあと何年ある…」とか、「あと、20年くらいは大丈夫だと思う」といった、「なんとなく…」の感覚で考えている人がとても多いことからも、その漠然性がそこにあることが分かります。
しかし、活動余命を意識せずに何か行うのは、趣味の世界ではアリでも、商売の世界においては絶対にありえない話です。期限を考えずに行動するということは、「がんばります!」とだけ言っている元気だけの社員と一緒だからです。
大切なことは、何か人生においてやっておきたいこと、夢や願望、そして報われたいことがあるとき、残された元気に動ける時間と照らし合わせた上で考え、行動することに尽きるということです。
このとき、どうしようかと悩んで悶々として躊躇(ちゅうちょ)したり、あれこれ考えて逡巡(しゅんじゅん)したりしているのは、気持ちの上では分かることですが、そのことで時間を費やすことは、活動余命が減ることであり、1ミリも現状に変化を起こしていない…ということに気づくべきでしょう。
行動によって成功と失敗が生まれます。成功は嬉しいことですし、失敗は悲しいことかもしれません。しかし、その行動によっていち早く次の手を打つことができます。
同じ一年間でも、他の人の三倍速で動く人にとっては、他の人の3年を生きていることになります。実際、伸びている企業で活動が遅い…という企業はまずありません。共通していることは、「驚くほど速い」です。
我々のコンサルタント仲間でも、伸びている人、成功している人は、とにかく行動が速く、たくさんの失敗経験を積み重ねています。活動余命を考えれば、迷って悩んでいる時間こそがもったいないからです。
あなたは、活動余命を意識しながら考え、行動していっていますか?
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